札幌国際理解教育研究会 研究大会 対話通し学び合う授業 駒岡小 自校紹介資料作成
(札幌市 2024-03-01付)

札幌国際理解教育研究会・研究大会
公開授業を指導した鈴木教諭

 札幌国際理解教育研究会(大道弘孝会長)の全市研究大会が2月上旬、札幌市立駒岡小学校(岩村鋭介校長)で開催された。研究主題「多様な世界に関わり続ける行動力を身に付けた児童生徒の育成」のもと、3年1組(鈴木雄太教諭、児童数20人)の総合的な学習の時間を公開。対話を通して生き生きと学び合う授業の在り方について理解を深めた。

 主催は北海道国際理解教育研究協議会(小松裕和会長)で、同研究会が主管した。前年度にスタートした第14次研究では研究主題のもと「未来に向けて、主体的に行動する児童生徒」を育成するために研究を進めている。この日は、管理職、教諭ら約30人が参加した。

 公開授業は、全15時間の単元「みんなでつくろう“駒岡の歩き方”」の9時間目。単元は、自校の特色を紹介するリーフレットを作成するもので、児童は本時までに学校行事や周辺の環境など、盛り込みたいことを話し合ってきた。リーフレットの完成版は以前から交流のある那覇市立那覇小学校に送ることになっており、児童は分かりやすい内容になるよう学習に励んでいる。

 公開授業の冒頭、那覇小からのビデオメッセージを視聴。那覇小児童から駒岡小に関する質問が寄せられた。鈴木教諭は、この質問をきっかけとして児童の「質問に答えられるようにしたい」「(リーフレットを)編集し直したい」という意欲を引き出しながら授業を展開。質問内容を整理させた上で、グループごとに回答をどのようにリーフレットに盛り込むかを話し合わせた。

 子どもたちは「5・6年生に聞けば分かるかも」「(自分の)お兄ちゃんに聞くこともできる」などとアイデアを出し合いながら考えを深め、最後に話し合った結果を発表した。授業の終わりには「もう終わり?」「ええ、早い」などの声が上がり、集中して学んでいたことがうかがえた。

 引き続き研究討議、研究発表を実施した。はじめに菅野英人副会長(札幌)が第14次研究について解説。目指す授業の姿「対話を通して生き生きと学び合う授業」に向けては、問題解決的な学習の構築と対話を通して価値に迫る教師の関わりが重要になることに触れ「子の実態、学びの傾向、持っている力を捉えながら授業を進める必要がある」と指摘した。

 研究討議では4、5人のグループで交流を深め、主体的な学びを実現する方策などを話し合った。

 小松会長は「国際理解教育は身近なところにヒントがある。本大会がそれに気付くきっかけになってくれたら」と期待を寄せた。

(札幌市 2024-03-01付)

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