札幌市教委　６年度学校教育の概要　重点に「子の声を聴く」　ＣＳ推進やいじめ防止など

（札幌市 2024-03-04付）

札幌市学校教育～総論図（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市教委は、６年度「札幌市学校教育」の概要をまとめ、２月２７日付で各園長・学校長宛てに通知した。「“学校・家庭・地域”における共通の航海図」をコンセプトに内容を一新。全ての教育活動を貫く重点として「子どもの声を聴く」を位置付け、札幌らしいコミュニティ・スクール（ＣＳ）、いじめの防止などを重点に掲げた。

　前年度まで「札幌市学校教育の重点」として示していたもの。

　第２期教育振興基本計画の策定などに伴って、教職員だけではなく保護者や市民にも理解しやすく、６年度から始まるＣＳでも活用できるよう内容を見直した。

　学校教育の大要を示した総論編と具体的な取組を示した各論編、総括で構成している。

　総論編では、市の教育が目指す人間像「自立した札幌人」や市学校教育の基盤「人間尊重の教育」「学ぶ力、豊かな心、健やかな体の育成」などについて解説。

　新たに「学ぶ力」をさっぽろっ子に育みたい共通の資質・能力として再定義し「課題探究的な学習」「自治的な活動」を２本柱として学校教育全般を通して育成していく。

　各論編では、全ての教育活動を貫く重点に「子どもの声を聴く」を位置付け、具体的な取組を推進することを示した。

　各取組における重点として①札幌らしいＣＳ②ＡＡＲ（Ａｎｔｉｃｉｐａｔｉｏｎ、Ａｃｔｉｏｎ、Ｒｅｆｌｅｃｔｉｏｎ）サイクル③さっぽろっ子サミット④いじめの防止⑤命を大切にする教育⑥授業以外で子どもの運動機会を創出する取組⑦インクルーシブ教育システムの構築⑧学びたいと思ったときに学べる環境の整備⑨熱中症対策を盛り込んだ危機管理⑩教職員が自ら学びをデザインする―の１０項目を掲げた。

　今後、内容をまとめた冊子を順次教職員に送付するとともに、市ホームページに掲載する予定。

　また、子どもが読んでも分かる内容で記載した概要版を作成し、４月８日以降、児童生徒に配布する。児童生徒と教職員が共に活用し、子どもを通じて保護者にも共有されることを期待している。

(札幌市 2024-03-04付)