【解説】5年出生数 過去最少を更新(解説 2024-03-01付)
厚生労働省は2月27日、5年の人口動態統計(速報)を公表した。全国の出生数は75万8631人で過去最少。前年比4万1097人減で、8年連続で減少した。一方、死亡数は159万503人で過去最多。出生数から死亡数を減じた自然増減はマイナス83万1872人と17年連続で減少するとともに、過去最大の減少幅を記録した。
道内は、出生数2万5286人に対し、死亡数は7万5574人。自然増減はマイナス5万288人。うち札幌市は出生数1万733人に対し、死亡数は2万4228人で、自然増減はマイナス1万3495人となった。
特に出生数の減少は顕著。前年の出生数と比べた減少率では、全国の5・1%に対し道内は7・5%と、全国を大きく上回った。
ここ10年間における道内の出生数の推移(確定値)をみると、3万8190人だった平成25年以降、減少が続いており、令和2年は2万9523人と3万人を割り込んだ。4年は2万6407人となり、前年比で8・2%と大幅に減少した。
札幌市とその他の市、郡部別でみた場合、札幌市では平成27年に1万4589人と一旦増加したが、28年以降は減少に転じた。令和4年は1万1172人で前年比6・8%減となった。
その他の市は、1万6960人だった平成25年以降も減少をたどり、29年は1万4655人と1万5000人を割った。令和4年は1万1096人で、前年比9・4%の減だった。郡部も同様の傾向にあり、4年は4139人で、前年比8・6%減。その他の市や郡部を中心に、出生数減少が加速していることがあらためて浮き彫りとなった。
速報値には、日本で生まれた外国人などを含んでいる。秋の公表を予定している確定値は日本人のみを対象とするため、さらに減少する可能性が高い。
(解説 2024-03-01付)
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