多世代で楽しむ場創造 道教委 実証事業の成果報告 官民連携 企業との共創モデルへ
(道・道教委 2024-03-04付)

官民連携でスポーツを考える成果報告
官民連携でスポーツを考える成果報告

 道教委は2月29日、札幌市内のかでる2・7で「官民連携でスポーツを考える成果報告会」を開催した。余市町、鷹栖町、比布町と連携して取り組んだスポーツ庁の委託事業「地域スポーツ連携・協働再構築推進プロジェクト」の成果を報告。多世代が楽しむ場を創造することで、地域をつなぐスポーツの可能性をあらためて確認したほか、官民連携で市町村を支援する「Do―START」構想を今後の事業展開につなげていく考えを示した。

 集合・オンラインを含め、自治体・スポーツ関係団体、民間企業の関係者ら70人が参加した。

 開会に当たり部活動改革推進課の田口範人課長があいさつ。持続的なスポーツ環境を構築するため行政、地域スポーツ、民間企業、関係団体、大学等の連携が一層重要になるとし「スポーツ環境を持続的なものとするヒントを一つでも持ち帰り、北海道全体の取組が前進するきっかけとなれば」と期待した。

 続いて本年度の実証事業の成果を報告した。複数の種目を体験できるマルチスポーツやゆるスポーツ(ユニバーサルスポーツ)など、多世代が楽しめるイベントの開催結果を踏まえ、楽しみながらスポーツを楽しむ体験活動の重要性を確認。得られた成果・課題を踏まえ、地域におけるスポーツ環境を整備する庁内体制の構築や、公費を財源とする行政側の発想転換の必要性などを示した。

 民間企業と連携した支援体制の構築に当たっては、ほっかいどう応援団会議など道内企業の協力を呼びかける「Do―START」構想をベースとして今後の事業展開につなげる考えを示し、企業側の利益につながる共創モデルの創出に取り組んでいくとした。

 続いてスポーツデータバンク㈱代表取締役の石塚大輔氏が「官民連携による部活動の地域連携・地域移行の必要性」と題して講演。財源の確保、人材・施設面等における民間企業との連携の可能性を示した。企業との協働関係を築くため、経済など担当部局との連携を早期に構築することが重要とし「行政横断、さらに企業のノウハウを活用して課題を解決することが大切」と説いた。

 引き続き鷹栖町教委教育課体育振興係長の山岸智也氏が発表。「たかす総合型地域スポーツクラブ」を核とした取組事例を伝え、学校・地域一体による体制の整備や地域理解の浸透などの成果を伝えた〓写真〓。

 最後に㈱BUKARU代表取締役の森田敦氏が「地域間連携による部活動地域移行の推進」と題して話題提供。部活動を支援するプラットフォームの機能を紹介したほか、渡島管内の4町で行った実証事業をもとに、ICTを活用した遠隔指導や官民連携の有効性を提起した。

(道・道教委 2024-03-04付)

その他の記事( 道・道教委)

道教委 部活動地域移行説明会 持続可能な環境整備へ 川端学校教育局長が解説 十勝会場

部活動地域移行の説明川端局長  【帯広発】道教委は1月から、14管内の町村長に向けて、部活動の地域移行に関する説明および意見交換を行っている。2月22日に開かれた十勝管内の町村会には川端香代子学校教育局長が出席し、国や道...

(2024-03-05)  全て読む

41億円を減額補正 奨学給付見込み減 教育費追加補正予算案

 道教委は1日、1定道議会に追加提案する6年度教育費補正予算案を公表した。41億812万円の減額補正で、既計上額と合わせた予算額は3835億5215万円。  内訳をみると、社会教育施設管理...

(2024-03-05)  全て読む

手当認定事務等の円滑化へ道教委 研修用動画を配信 事務処理理解、時間削減に

 道教委は3月から、諸手当認定事務等に係るオンデマンド研修動画の配信を開始した。各種手当や旅費事務の業務遂行の注意点をまとめた5種類の動画を用意。市町村立学校の事務職員が空き時間を活用して視...

(2024-03-05)  全て読む

道研 6年度事業計画案 大学等との連携強化 31講座 課題解決型研修重視

 道立教育研究所の6年度事業計画案が明らかになった。プロジェクト研究においては、校内研修の企画・運営に関する研究など5点を設定するとともに、シンクタンク機能の発揮に向けて、道教委と大学等との...

(2024-03-05)  全て読む

経産省 働き方改革で補助金創設 民間サービス導入を支援 全国で体験会 近く事業者登録

 経済産業省は「働き方改革支援補助金2024」を創設した。授業、生徒指導、部活動、事務処理など学校の様々な業務を効率化・省力化する民間企業のサービス導入を支援するほか、サービス体験会を全国で...

(2024-03-04)  全て読む

威圧的言動や独断指導も該当 不適切指導 処分対象に 道教委 懲戒処分の指針

 道教委は2月26日付で懲戒処分の指針を改正した。処分の対象として「不適切な指導」を明記。国の法改正に伴い交通事故・交通法規違反の例に「妨害運転」を追加したほか「性的姿態等映像送信」などの犯...

(2024-03-04)  全て読む

公立高入選 再出願後の状況 全定計2万4341人 再出願者は計2193人

 道教委と札幌市教委は1日、6年度公立高校入学者選抜に係る再出願後の出願状況を発表した。一般出願者数は、全日制・定時制を合わせて2万4341人。全定合わせた全体平均倍率は0・93倍で、出願変...

(2024-03-04)  全て読む

道教委の部活動等人材バンク 札幌市教委と連携開始 指導人材発掘へ情報共有

 道教委は、ほっかいどう部活動・地域クラブ活動サポーターバンクにおいて札幌市教委との連携を開始した。札幌市立学校での指導を希望する人材を登録対象として追加。札幌市教委と情報を共有する。  ...

(2024-03-01)  全て読む

道教委が取組事例集公開 生徒主体で校則見直し 道立高18校 「自ら守る」姿勢に

 道教委は道立高校の校則見直しの取組事例集を作成し、ウェブページで公開した。頭髪・制服に関する制限緩和、ジェンダー平等への配慮など生徒主体の取組で校則を見直した18校を掲載。生徒自ら校則を考...

(2024-03-01)  全て読む

稚内市立2校に栄誉 宗谷局 管内教育実践表彰

管内教育実践表彰・増幌小中  【稚内発】宗谷教育局は21日、稚内市立増幌小中学校と稚内市立宗谷中学校で5年度管内教育実践表彰の表彰状授与式を執り行った。山﨑義一局長が両校を訪問し、両校長に表彰状を贈呈。児童生徒の成長に...

(2024-02-29)  全て読む