いじめ再発防止対応検証結果 全道立学校で対策完了 2月末時点 基本組織・対策組織等 道教 委(道・道教委 2024-03-15付)
道教委は、いじめ重大事案調査を踏まえた「道立学校における再発防止策」の対応状況に係る検証の最終報告をまとめ、13日の第3回いじめ問題審議会で審議した。学校いじめ防止基本方針や学校いじめ対策組織を再点検した結果、2月末時点において、全道立学校で再発防止策の改善が完了したことを確認。いじめ再発防止に向けた今後の取組を示した。18日の道議会文教委員会、28日の教育委員会への報告を経て、道教委ホームページで公表する。
令和2年に道立高校で起きた生徒の自殺事案を受け、道教委は昨年8月1日、道いじめ問題審議会による調査報告書を公表。8月22日、24日に全道立学校長を対象とする緊急会議を開催し、対策を協議したほか、同月30日の道いじめ問題審議会での審議を経て再発防止策を取りまとめた。
全ての道立学校において「学校いじめ防止基本方針が適切に整備されているか」「いじめが発生した際に学校いじめ対策組織を中核とした組織的な対応となるよう徹底されているか」などを確認するため、道立学校289校を対象に実地調査を実施。5年9月~11月末まで、管内の学校を本庁・教育局の職員が直接訪問した。
実地調査では「学校いじめ防止基本方針が適切に整理されているか」「教職員や児童生徒などが内容を理解する取組を行っているか」などについて、事前に学校が用意した学校いじめ基本方針や年間指導計画をもとに、校長と学校いじめ対策組織の担当教諭から聞き取り調査を実施した。点検基準に基づき、「できている」を「〇」、「一部できていない」を「△」、「できていない」を「×」で評価した。
「いじめ防止プログラムを作成しているか」など、学校いじめ防止基本方針の点検に関わる調査結果をみると、11月末時点では「×」として評価された学校が各項目であり、中間報告の12月末時点においても「△」の学校が残っていたものの、さらに取組を進めた結果、2月末時点では、全ての学校で改善された。
点検結果を踏まえ、道教委は、学校いじめ防止基本方針点検チェックリストを作成し、各学校に対してチェックリストをもとに、3月末までに次年度用の学校いじめ防止基本方針の内容を点検するよう周知している。
また、今回のいじめ重大事態事案の提言を踏まえ、道立学校が法令やガイドライン等に基づいた適正かつ迅速な対応ができるよう、道立学校版の「いじめ重大事案対応フローチャート図」「自殺背景調査の実施マニュアル」を作成。改定案に対する委員からの意見を踏まえ、第3回審議会においてフロー図・マニュアルを改訂した。
今後は、改訂後のフロー図を道教委作成のいじめ対応ガイドブック・支援ツール「コンパス」に盛り込み、道立学校における校内研修等で積極的な活用が図られるよう周知するとともに、市町村立学校におけるいじめ重大事態の対応の参考資料となるよう市町村教委に対して情報提供する。
マニュアルは、3月中に各学校に通知し、校内研修等において共通理解を図る取組を推進。各学校は、マニュアルを用いた校内研修等を企画し、校内組織の在り方や関係機関との連携について、確認する等の対応を進めていく方針。
(道・道教委 2024-03-15付)
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