学校ボランティアつながるサポート 憧れの教職への一歩 江別大麻東小に北翔大生 道教委
(道・道教委 2024-03-19付)

道教委つながるサポート
道教委・学校ボランティアつながるサポート

 道教委が6年度からの実施を目指す「学校ボランティアつながるサポート」の試行事業が行われている。江別市立大麻東小学校(近藤弘隆校長)には、北翔大学の藤谷魁さん(4年)が今月4日から2週間の日程で参加。児童たちの学びを支えながら関わり方への理解を深めるとともに、教職への魅力を実感していた。

 全国的な教員不足が深刻な問題となる中、道教委は継続的・安定的な教員の確保を図るため、大学生を対象とした草の根教育実習、高校生を対象としたセミナーやインターンシップなど、様々な取組を展開している。

 こうした中、本年度は、小・中学校における大学生のボランティア活動を促進するため「学生ボランティアつながるサポート」の試行を開始。道教委が、教員養成課程のある大学と市町村教委の橋渡しを担うもので、今冬は、北翔大と藤女子大学の学生が参加。大麻東小や大麻東中学校、石狩市立紅南小学校、花川中学校の4校を対象に実施している。

 大麻東小には、北翔大の藤谷さんが今月4日から来校。2~4校時の児童たちの学びをサポートしている。

 13日の3校時目。1年生の図工では、担任の升田久美教諭、大溝宏主幹教諭と共に、新1年生にプレゼントするあさがおの折り紙づくりを支援した。

 藤谷さんは、児童たちの間を巡回しながら「大丈夫?」「できるかな?」「いいね、そうそう」などと声をかけた。折り紙に苦戦する児童には、手を差し伸べながら「端と端をそろえて折ってみよう」と支えた。

 また、うまくできなかった児童たちに対する升田教諭の「失敗から学んで、つぎに生かそう」などの声かけにうなずきながら、児童への寄り添い方を学んだ。

 授業を終えた藤谷さんは「(サポート事業に参加した)当初は不安もあったが、児童たちが楽しそうにしたり、質問したりする姿を見て“学校で働くことはいいな”と感じた」と話した。先輩教師らからは「困った子がいたら、積極的に関わって」というアドバイスを受けたという。「自分も小学校時代につまずいた経験があるからこそ、早目に気付いて支援できる教師になりたい」と述べた。

 指導に当たっている大溝主幹教諭は、最初の1週間を授業見学に充て、学級や児童の様子に慣れてもらうことを優先したという。「まずは見てもらうことが大切。(教育実習の経験がないことを踏まえ)現場を知ってもらうと、児童への関わり方を少しずつ理解してもらえるのでは」と話した。「学校では、人が絶対的に不足している。算数や図工、体育など、人数が必要な授業のサポートに入る中で、教職の魅力を感じてもらえれば」と期待している。

 道教委では、各校における成果と課題を踏まえ、6年度からの実施を目指している。

(道・道教委 2024-03-19付)

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