【解説】障がい児のスポーツ実施率

（解説 2024-03-25付）

　スポーツ庁は１９日、５年度障がい児・者のスポーツライフ調査結果を公表した。７～１９歳の週１回以上の運動・スポーツ実施率は前年度比０・９ポイント減の３４・４％とほぼ横ばい。週３回以上では３・０ポイント増の１９・１％となり、３年連続で上昇した。

　オンラインで６５１０人から回答を得た。調査期間は５年１２月８～１４日。

　７～１９歳が運動・スポーツを実施した種目は「ウオーキング」「散歩（ぶらぶら歩き）」「縄跳び」「水泳」「体操」の順に高かった。

　障がいのない人と一緒に運動・スポーツを経験したことがある全体の割合は１７・１％。運動・スポーツの障壁は「体力がない（３１・９％）」「体調に不安（２３・８％）」「金銭的な余裕がない（１６・５％）」と続く。

　運動・スポーツのきっかけは「特にない」「医師の推奨」「家族の推奨」の順に高い。

　運動・スポーツをやって良かったことは「ストレスの解消」が３４・７％と最も高く、「体力・身体的機能の向上（２６・１％）」「外出の増加（２４・４％）」「体を動かすこと自体の楽しさ（２３・０％）」「行動範囲の拡大（２０・１％）」と続いた。

　運動・スポーツがもたらすものは「健康・体力の保持増進」が５８・７％と最も高く、「精神的な充足感」「人と人との交流」「リラックス、癒やし、爽快感」など。一方、運動・スポーツをしない理由は「運動・スポーツが嫌い」「興味がない」「疲れる」が高い。

　第３期スポーツ基本計画では、若年層の障がい者における週１回以上のスポーツ実施率を５０％程度とする目標を掲げており、スポーツ庁は今後、インクルーシブなスポーツ環境の整備や特別支援学校における運動部活動の地域連携・地域移行に取り組んでいく方針。

(解説 2024-03-25付)