【解説】全教職員の共通理解を

（解説 2024-03-19付）

　道教委は１８日の道議会文教委員会で、いじめ重大事態調査報告書を踏まえた道立学校における再発防止策の対応状況に係る検証結果を報告した。道立学校２８９校で実施した検証結果を整理。全道立学校で学校いじめ防止基本方針の共通理解を図る校内研修を実施するなど、今後の方向性を示している。近日中にホームページで公表する。

　昨年８月１日に公表したいじめ重大事態調査報告書の提言を受け、「いじめ防止の年間指導計画の策定状況」など全道立学校における再発防止の対応状況を調査。

　結果、１１月末で課題のある学校が一定数あったものの、指導助言によって２月末時点では全道立学校で再発防止の取組が講じられることを確認した。

　道教委は今後、引き続き全道立学校における点検・見直しを実施するほか、道いじめ問題審議会で定期的に報告して結果を公表するとしている。

　また、全ての道立学校の教職員が学校いじめ防止基本方針の共通理解を図るための校内研修を実施するほか「いじめ対応ガイドブック・支援ツール（コンパス）」におけるチェックシートを活用していじめ問題の理解度や取組状況の確認を行う考え。

　近日中にいじめ重大事態フローチャートや自殺背景調査実施マニュアルを改訂し、関係者に周知する予定。フローチャートでは学校いじめ組織での対応、道教委への報告、一連の対応に関する教職員の把握などを修正する。

　自殺背景調査実施マニュアルでは、学校、教育委員会、道教委の役割をより明確化にするとともに、初動から一連の対応を具体的に盛り込む。

　いずれも道教委のいじめ対応ガイドブックに掲載し、学校での活用方法を周知するとしている。

(解説 2024-03-19付)