【解説】いじめ起因事件 大幅増(解説 2024-03-18付)
警察庁は令和5年における少年非行、児童虐待および子どもの性被害の状況をまとめた。いじめに起因する事件は、前年比116件増の292件と大幅に増加。うちインターネットを利用したいじめが69件あり、内容は「児童売春・児童ポルノ」が43件で大半を占めた。
刑法犯少年の検挙人数は前年比27・3%増の1万8949人。年齢別では、16歳が4174人で最も多く、17歳が3421人、15歳が3328人で続いた。
薬物事犯では、大麻乱用による検挙人数が34・0%増の1222人と大幅に増加。麻薬等の乱用による検挙人数も94・8%増の113人とほぼ倍増した。
校内暴力事件の検挙・補導人数は34・0%増の852人と増加。教師に対する暴力事件は39・2%増の238人が検挙・補導された。
いじめに起因する事件の罪種別内訳は「暴行」が102件、「傷害」が60件、「児童売春・児童ポルノ」が46件、「脅迫」「侮辱」が共に12件、「不同意わいせつ」が11件、「強要」が9件、「器物損壊」が8件など。検挙・補導人員は181人増の404人で、内訳は小学生が125人、中学生が189人、高校生が90人だった。
被害者の91・0%が誰かに相談しており、相談相手(複数回答)は「保護者」が69・1%、「学校の先生」が39・9%、「警察等の相談機関」が30・6%。児童売春などで被害に遭った児童生徒数は、5・5%減の1381人。内訳は、高校生が734人、中学生が535人、小学生が12人、その他が100人となった。
SNSに起因する事犯の被害児童生徒数は3・9%減の1665人で、うち小学生が21・9%増の139人と増加している。被害児童生徒のフィルタリング利用率は、1・3ポイント下降し、10・6%となった。
(解説 2024-03-18付)
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