道、札幌市、北大、ニトリが協定再締結 みらいIT人財育成へ 各組織の機能を効果的に発揮
(道・道教委 2024-03-27付)

みらいIT人財育成の推進に関する連携協定締結式
みらいIT人財育成の推進に関する連携協定締結式

 道、札幌市、北海道大学、㈱ニトリホールディングスの4者による「みらいIT人財」育成の推進に関する連携協定締結式が21日、北大学術交流館で執り行われた。平成31年から締結している連携協定を発展・継承する形で再締結するもの。4者相互の連携をより一層強化し、各組織が有する機能を効果的に発揮することで、将来を担うIT人材を育成し、北海道・札幌のさらなる発展を目指していく。

 連携協定の締結は、31年から札幌市、北大、ニトリホールディングスの3者で行われてきたもので、令和3年から北海道が参画。北海道、札幌の将来にわたる地域の発展を支えるため、若年層からのIT人材の育成に取り組んできた。

 有効期限をことし3月31日としていたが、近年の社会情勢や環境の変化を含め、北海道、札幌のより一層の発展と飛躍を目指すため、連携協定を発展・継承する形で再締結することとなった。

 再締結に当たって、道では、第1期に行った探究的な学習活動におけるITデータサイエンス活用事業の連携強化を継続し、第2期には、6年度探究チャレンジアジアを開催し、海外の高校生と探究活動を通じて交流などを計画。また、サイエンスパーク、半導体人材の育成、北海道未来チャレンジ基金などの対象範囲を若年層や大学生に拡大し、未来IT人材の育成を加速させる。

 札幌市では「ジュニア・プログラミング・ワールド」「マインクラフトを活用したコンテスト・ワークショップ」「U20プログラミング習得キャンプ」「高度エンジニア発掘・育成プログラムSTAND OUT」「みらいIT人材チャレンジ補助金創設」など産業界や教育機関と連携した取組を実施。第2期においては、創設した補助金等を通じてテクノロジーで世界に挑戦する人材育成を推進していく。

 北大では、文部科学省の5年度大学高専機能強化支援事業に採択され、デジタル人材を育成する入学定員を6年度から50人増加する。

 また、データ駆動型融合研究創発拠点を設置。北海道開発局との連携協定、道デジタル人材育成推進協議会との連携によって、戦略的イノベーション創造プログラム事業に採択され、北海道における産業活性化・雇用創出につながる社会人の学び直しのためのデジタルリスキリングを推進する。

 ニトリホールディングスでは、北大内に寄付講座を設置し、産学連携によって実践的な教育研究を推進。ニトリ社から派遣する研究員が国際会議で発表。特許出願も行っており、第2期においても、その活動を継続する。

 また、先端融合研究として、ニトリ社の実データを活用し、社会実装までのスピードアップを目指す取組を進める。

 教育の推進については、ニトリホールディングスの白井俊之社長が客員教授に就任し、同大の学部学生向けの授業の1コマを担当。加えて、大学院生を対象とするIT人材育成を支援する給付型奨学金制度「みらいIT人財奨学金」を運営している。

 21日に北大学術交流館で執り行われた連携協定締結式には、鈴木直道知事、秋元克広札幌市長、寳金清博北大総長、ニトリホールディングスの白井社長が出席し、それぞれ協定書に署名した。

 鈴木知事は、4者連携のもと、IT人材のさらなる拡大に向けて、小中学生が楽しみながら科学を学ぶことができる体験イベントや、先端技術を学ぶ若者の留学のサポート、半導体関連産業の人材の育成に向けた学生向けの出前講座などの取組を進める考えを示した。

(道・道教委 2024-03-27付)

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