プロジェクト最終年度の成果確認 デュアルシステム 生徒の意欲向上に 十勝局など 人材育成会議(道・道教委 2024-03-27付)
十勝管内ICT環境活用等連絡会議
【帯広発】十勝教育局、十勝総合振興局は3月上旬、5年度第2回十勝人材育成会議を開催した。オンラインを通して教育関係者や地域関係者9人が参加。十勝人材育成プロジェクトの最終年度を迎え、取組の成果や課題を確認し、今後に向けて意見を交わした。
十勝局と十勝総振局が連携し、3年度から3ヵ年計画で「十勝人材育成プロジェクト」を推進している。管内の児童生徒に地域への誇りや愛着を育み、地域における将来の担い手としての意識向上を目指し、産学官連携によって取組の充実を図るもの。
主に①十勝人材育成会議②新たな企業等実習制度(十勝版デュアルシステム)の導入促進③十勝の発展を支える産業・人材等を題材とした動画教材の作成・ウェブ掲載―の3点に取り組んでいる。
新山知邦局長は開会に当たり、労働市場の在り方や働く上で必要とされるスキルが今後変容していく中で、子どもたちに必要な資質・能力を示唆。「地域と学校が連携・協働しながら社会に開かれた教育課程を実現していくことが重要」「本会議を通じて、地域の将来を担う当事者としての意識を高める学校づくり、地域づくりの一助としたい」と述べた。
続いて、十勝局担当者が人材育成プロジェクトの成果と課題などを説明した。
5年度は、学校での座学と企業等実習を組み合わせた「十勝版デュアルシステム」、農政課と連携した普通科高校での出前授業、高校生による地元企業の紹介動画制作の3点を推進した。
うち十勝版デュアルシステムは高校の夏季休業中に実施し、経営ビジネス・起業などの3コースに高校生6人が参加。生徒たちは「進路を決めるために必要な情報を得ることができた」「モチベーションにつながった」と、将来への意欲向上につながった様子。協力企業等からは「進学希望の高校生に地元企業の現状を知ってもらう機会になった」「高校生の目線が意識できた。会社および個人として、これまでとこれからを考えることができた」などの感想が寄せられた。
引き続き、進路相談員による支援内容、北海道CLASSプロジェクトの指定校・帯広三条高校の取組などに関して紹介した。
十勝総振局は、離職やミスマッチなどの課題解決に向けた「高校生キャリア形成シンポジウム」の事業案を説明した。高校1・2年生を対象に、多様な分野の管内企業による説明やパネルディスカッションを実施する予定。業務内容や仕事のやりがいに加え、十勝での暮らしや実生活をイメージできる講話内容を想定していることを伝えた。
このあとの協議では「管内の地域人材の育成の現状および来年度以降の方向性について」をテーマに議論を深めた。
(道・道教委 2024-03-27付)
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