標津町６年度教育行政執行方針　地域みらい留学を導入　新制服導入に伴い服育充実

（市町村 2024-03-27付）

山﨑佳教育長

　【釧路発】標津町教委の山﨑佳教育長は、６年度教育行政執行方針において地域みらい留学を導入し、入学者の全国募集等の取組を行い、標津高校の魅力づくりを推進していく考えを示した。このほか、学校給食の無償化や中学校の新制服導入に合わせた服育の充実などを図り、教育環境を整備していく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▽学力の向上

　全国学力・学習状況調査や標準学力調査によると、小・中学校の多くの教科で全国平均値・目標値を上回る結果となっているものの、課題が見られる一部の教科では教育ＤＸの推進、ＩＣＴ活用に係る研修、ＩＣＴ支援員の配置等を図り、新たな研修制度を活用し学習指導の工夫改善に取り組む。

　確かな学力の育成とともに、道徳教育の充実や体験活動の重視、体育・健康に関する指導の充実等によって、豊かな心と健やかな体を育成する総合的な教育課程「標津型学習スタイル」による授業改革の実践を図る。

▽特別支援教育

　必要な支援と教育を提供するために、通常の学級と特別支援学級の連続性がある「多様な学びの場」の充実に取り組む。家庭、学校、関係機関との連携強化に努めるとともに、教職員の資質・能力の向上や支援人材の安定的な配置によって、子どもたちがたくましく将来を生き抜く力を育み、積極的に学ぶ意欲の向上を図っていく。

▽校種間の連携

　標津・川北両地区において、こども園・小学校・中学校の連続した学びを推進する「園小中一貫教育推進協議会」を組織したほか、教員が異校種で授業を行う「コラボ授業」を実施。学習指導・生活指導・特別支援教育等に関する交流協議を引き続き推進する。

▽教育環境の充実

　猛暑による熱中症防止対策として、ソフトとハードの両面から対応。長期休業期間の延長や教室等への空調設備の整備を図り、安全・安心に学べる環境づくりを推進していく。

　部活動の地域移行については、持続可能な部活動の実現を目指し、生徒や保護者、地域の意向などを踏まえた上で地域移行に向けた支援や調整を図る。

▽標津高校の魅力づくり

　新たな取組として７年度新入生の全国募集に向けた各種活動を推進。「道外生徒が見る地域の魅力の再発見・再構築・積極的な発信」を目指し地元中学生に選ばれる高校を目指すとともに、同校への進学を検討するに当たり、道外の中学生や保護者に地域を知ってもらい実際に足を運んでもらう機会を提供するなど生徒減少を道外からの進学で補うだけではなく、教育分野からの交流人口・関係人口の拡大を目指す。

▽生涯学習の推進

　新年度から夏休み期間が延長することに伴い、多様なスキルを持つ大学生をコーディネーターとしたワークショップ「しべつまなビバ」を開き、児童生徒が充実した学びと豊かな異学年交流の機会を設ける。

　町民の創意工夫による多様な文化・芸術活動等を促すため、町民個人や団体が主催する演奏会などのイベント開催を支援する新たな助成制度を創設する。

　乳幼児を対象としたブックスタートに加えて、新たにセカンドブック、サードブック事業として、新小学１年生、新中学１年生に向けた図書の贈呈を行い、子どもたちの読解力・表現力の向上や情操育成の一助となるよう努めていく。

(市町村 2024-03-27付)