６年度導入　ＡＩドリル活用へ　教育大綱や学力向上で意見交換

（市町村 2024-03-25付）

　【稚内発】稚内市は１９日、市役所で５年度総合教育会議を開催した。工藤広市長と市教委の佐伯達也教育長、委員４人が出席。第３次市教育大綱や児童生徒の学力向上に関する方策を議題に、６年度から導入を進めていくＡＩドリルの活用などについて意見を交わした。

　開会に当たり、工藤市長があいさつ。「会議は、学校教育に民意を反映させていくためのもの。積極的な意見交換を通して、実りあるものにしていきたい」と強く呼びかけた。

　協議では「第３次市教育大綱案」「児童生徒の学力向上対策」を事項に意見を交わした。教育大綱案の協議では、市教委が概要を説明した。対象期間は６～９年度までの４年間。第５次市総合計画を踏まえた上で①家庭教育・子育て支援②学校教育③社会教育④文化・スポーツ―の四つの視点における重点施策を２項目ずつ設定している。

　出席者からは「コロナで失ったものもあるが、端末整備といったＤＸ整備などの成果もある。有効的な活用を進めてほしい」「学校教育と子育て支援の施策のつながりは重要。乳幼児のいる家庭と保健師の連携を強化していく仕組みづくりを」などの意見が述べられた。

　児童生徒の学力向上については、佐伯教育長が５年度までの全国学力・学習状況調査の結果や６年度に予定している各種事業を説明。新たに市内全児童生徒を対象にしたＡＩドリルの導入を進めるほか、市内４小学校で３・４年生を対象にした放課後学力グングン塾を縮小して継続していくとした。

　委員からは「全道平均に近づいているという成果があるならば、何が成果につながっているかを明確にして普及を図ってほしい」「対面のグングン塾とＡＩドリル等の併用による成果や違いの検証を進めてほしい」などが意見として上がった。

　協議終了後、市いじめ防止基本方針の改定内容についても確認した。

(市町村 2024-03-25付)