枝幸町6年度教育行政執行方針 普通教室の冷房整備へ 部活動地域移行へ検討等
(市町村 2024-03-25付)

枝幸町小川俊輝
小川教育長

 【稚内発】枝幸町教委の小川俊輝教育長は、第1回町議会定例会で6年度教育行政執行方針を説明した。学校における熱中症対策では、7年度に普通教室等への冷房設備整備を進めるため、6年度は実施設計を実施していく方針を示した。このほか、休日部活動の地域移行に向けた関係機関との検討、防犯カメラ設置による学校の防犯対策も進めていくと宣言した。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼未来社会で生きるための実践的な力の育成

 将来、社会を生き抜く子どもたちに必要となる資質・能力を確実に育むため、学力の向上については「主体的・対話的で深い学び」の視点に基づく授業やICTを活用し、学習意欲を高め「個別最適な学び」と「協働的な学び」を推進するとともに、外国語指導助手の配置を継続し、コミュニケーション能力を重視した英語教育の充実に努めていく。

 特別支援教育については、子どもたちの自立や社会参加に向け、また、一人ひとりの教育的ニーズに対応するため、支援員の配置や個別教育支援計画である「カラフルクレヨン」を活用し、指導の充実を図っていく。

▼豊かな心と健やかな体の育成

 規範意識や協調性、思いやりや生命の尊重など、豊かな心を育む道徳教育の充実に努めるとともに、枝幸の自然や文化・産業の理解を深め、ふるさとへの愛着や誇りを育てる教育を推進していく。

 いじめや不登校防止への対応は、アンケート調査や日常の子どもたちの様子などに注意しながら、早期発見と組織的かつ迅速な対応に努め、また、日頃からのコミュニケーション能力の育成と望ましい人間関係を築く力を育み、初期段階からの対応と支援に努めていく。

 学校への支援では、専門知識や経験を有する町のこども家庭支援員と臨床心理士の資格を持つ道教委のスクールカウンセラーを派遣するなど、関係機関と連携し、教育相談体制の充実を図っていく。

▼学びをつなぐ学校づくり

 幼児教育施設と小・中学校、高校間については、相互理解に基づいた連携と協力を図りながら、教育の接続を円滑に進めていく。枝幸高校の存続については、魅力ある学校に向けて、町を含め関係機関と連携を図るとともに、中学校と高校が相互に連携し、地元高校への進学率の維持向上に努めていく。

学校の働き方改革において、教員が子どもと向き合う時間の確保に向け、継続した業務改善に努めるとともに、部活動では「将来にわたり地域で持続可能な体制構築」と休日の部活動を地域に移行することも含め、関係機関と検討していく。

 学校施設については、子どもたちの熱中症予防対策として、7年度に向けて普通教室などに冷房設備の整備を進めるため、6年度は実施設計を行う。学校の防犯対策では、不審者への抑止力を持たせるため、防犯カメラを全校に設置していく。

 教職員の資質向上では、町教委や関係機関が行う研修に参加を促し、教職員全体のスキルアップを図っていく。

▼地域の教育資源を活用した家庭・青少年の学び

 地域学校協働活動の機能を活用し、子どもたちの学びが豊かなものとなるよう体制の整備に努め、地域で子どもを守り育てる環境づくりのため、より参加しやすいICTを活用した学習形態を模索し、学びの環境整備を図っていく。

また、地域の教育資源を活用し、様々な技能や知識を持った住民の協力を得て体験活動を実施するとともに、青少年関係団体の活動支援を行い、子どもたちの健全な心身の育成に努めていく。

(市町村 2024-03-25付)

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