文科省　６年度ＳＳＨ内定校　滝川と立命館慶祥の２校　将来のイノベーション創出を

（国 2024-04-02付）

　文部科学省はスーパーサイエンスハイスクール（ＳＳＨ）の６年度内定校を公表した。道内からは基礎枠「開発型・実践型」として、滝川高校と立命館慶祥中学校・高校の２校が選ばれた。両校は、将来のイノベーションの創出を担う科学技術人材の育成に向けた研究開発に取り組む。

　ＳＳＨは、平成１４年から開始。先進的な理数系教育に取り組む高校等を指定・支援することで将来のイノベーションの創出を担う科学技術関係人材の育成を図り、理数系の教育課程の改善に資する実践的資料を得ることをねらっている。

　各指定校は、学習指導要領の枠を越えた教育課程の編成が可能で、高大・企業連携による興味・関心の喚起や、フィールドワーク等による課題研究、海外の高校・大学等との連携による国際的に活躍する意欲・能力の育成、社会貢献等に取り組む。また、５年度からは、探究・ＳＴＥＡＭ教育を推進するため、希望する一部の管理機関へのコーディネーターの配置を行っている。

　指定期間は最長５年。支援額は、１期目１年目が年間１２００万円、１期目２・３年目が年間１０００万円、１期目４年目以降が年間７５０万円。

　６年度は、全国８２校から応募があり、外部有識者による書面やヒアリング審査を経て６５校を内定。これによって６年度の指定校数は２３５校程度となった。本年度内定校のうち、新規性のある教育課程の研究開発や過去に開発した教育課程等の実践的研究開発を実施する「開発型・実践型」が３７校で、道内からは滝川高と立命館慶祥中・高の２校が選ばれた。

　滝川高では、研究開発課題に「学びと社会を結び活力ある未来を創造する科学技術系人材の育成」を設定。「考え抜く力」「協働する力」「生き抜く力」の育成を目指し、学校・地域が有する教育資源を有機的に関連付けながら、経験学習サイクルを基本に、教科の枠を越えて、地域社会の中で取り組む「実学・実装プラン」の開発を行う。

　立命館慶祥中・高の研究開発課題は「世界に通用する自律的探究力を備えた人材の育成～北海道と世界の現在進行形課題を題材としたプログラム開発」。農業と生物工学、気候とエネルギー、宇宙工学を題材に、北海道の特色を生かした課題発見への取組や、高度な探究が可能な道具・空間を提供するラボの設置を通して、生徒個人・国際協働の研究活動の深化を図る。

(国 2024-04-02付)