札幌法務局 ５年人権侵犯事件 ネットいじめ 後を絶たず 道内教職員の事件は半減（国 2024-04-08付）
札幌法務局は５年における道内の人権侵犯事件の状況をまとめた。学校におけるいじめに関する事件は前年比６件減の１９件で、ネットによるいじめが依然として発生している。教育職員関係者による事件は１９件で前年と比べ半減した。
法務省の人権擁護機関は、人権侵犯を受けた人の申告などをもとに被害者の救済に努めている。
人権侵犯に対する新規救済手続き開始件数は前年比３８件減の２９５件。
全事件で特に多いのがプライバシー関係で、インターネットによるものが全体の９割を占める。スマートフォンの普及に伴い利用者の低年齢化が進み、若年層が被害者となる事案が発生している。
学校のいじめに関する人権侵犯事件数は６件減の１９件。スマートフォンを利用して特定の児童生徒を仲間外れにしたり、誹謗中傷する画像・動画を提示するなどの事案がある。
教育職員関係の新規救済手続き開始案件は３８件から１９件に半減。このうち２件が体罰だった。体罰は平成２６年の１３０件から減少傾向が続いている。子どもに対する親の暴行・虐待は２件減の９件だった。
札幌法務局は、昨今のいじめはＳＮＳ上で行われ一層見えにくくなっており、ささいなきっかけで深刻ないじめに進展する事例も少なくないと指摘する。
引き続き、インターネットの安全な使い方などの情報モラル教育を充実・強化するとともに、被害に遭った場合の相談機関や対処方法の周知を図る必要があるとしている。
(国 2024-04-08付)
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