北斗高支環境・流通科生ら ビル清掃検定10人合格 生徒2人は学校歴代最年少で2級
(学校 2024-04-02付)

北斗高等支援ビルクリ検定合格
1~3級に合格した在校生と教職員

 【函館発】北斗高等支援学校(澤田崇史校長)環境・流通サポート科の生徒と教職員計10人が、昨年12月に受検した国家資格「ビルクリーニング検定」に合格した。うち生徒2人は同校歴代最年少で2級に合格。現場責任者レベルとされる1級に合格した教職員も輩出し、互いに切磋琢磨し合いながら対策した成果が実った。

 検定はビル清掃に必要な技能を評価するもので、合格すると「技能士」の称号が与えられる。清掃の知識などを問う学科試験と、床の清掃作業を行う実技試験が課され、全国の合格率は1級が41・4%、2級が38・1%、3級が63・4%となっている。

 清掃業のスキルを身に付ける教育課程を編成する同科では全道の特別支援学校で唯一、同検定に取り組む。

 昨年は11月に学科試験、12月に実技試験を実施。29日に合格が発表され、5年度の卒業生と新3年生の計8人が2~3級をそれぞれ取得した。教職員からは長内翔太教諭(当時)と小島洋昭教諭の2人が検定に臨み、長内教諭が1級、小島教諭が2級に合格した。

 開校以来の最年少で2級に合格した、小笠原諒さんと米塚星さんは1年次に3級を取得したのを弾みに、今回2級に挑戦したそう。2級の実技試験から、カーペットの染み抜きが課され、制限時間内で有機溶剤等を用いた適切な清掃力が求められるなど難易度が上がる。

 小笠原さんは試験対策について「スピード感が求められるため、先生に教えてもらいながら練習を重ねた」と回顧。筆記試験を苦手としていた米塚さんは、繰り返し問題集を問き、課題を克服したという。合格について2人とも「実感が湧かないけれど、ほっとした」と安堵した表情を見せた。

 検定に初挑戦し、3級を取得した3年生は工藤飛翔さん、西川柚良さん、原子泰輝さんの3人。原子さんは「試験当日の最終練習でようやく実技試験の制限時間を切ることができた」といい、「自信につながった」と胸を張った。

 長内教諭と小島教諭は生徒の清掃指導を続けながら、自身の試験対策も欠かさなかった。長内教諭が挑戦した1級は、ワックスがけや壁面清掃など校内で取り組むことのできる練習が限られているため、日頃から交流がある清掃会社のもとで対策を続けた。「生徒に負けないように頑張った」と長内教諭。

 2級に挑戦した小島教諭も「合格してほっとした」と笑顔を見せるとともに「検定挑戦の伝統を引き継ぎ、生徒たちにはアビリンピックにも挑戦してほしい」と願った。

(学校 2024-04-02付)

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