道地学協働アワードでGPの本別高 とかち創生学の深化へ 新山十勝局長が表彰状
(学校 2024-03-22付)

本別高校・地学協働アワードグランプリ
(右から)高橋教育長、新山局長、岡本さん、五條校長、小林教頭

 【帯広発】道地学協働アワード2023でグランプリに輝いた本別高校(五條政人校長)は8日、十勝教育局の新山知邦局長から表彰状を受け取った。発表者の生徒は、地域人材と共に歩んだ「とかち創生学」を振り返り「調和する力、新しいものを生み出す力が身に付いた」と自らの成長を実感。五條校長は「今後さらに取組を広げ、深めていきたい」と語った。

 道教委が4年度から実施している「北海道地学協働アワード」は、全道の優れた地学協働に取り組む学校を表彰する取組。本年度は道内の公立高校および特別支援学校15校がエントリーし、予備審査を通過した8校が2月中旬のオンライン発表へと駒を進めた。

 審査の結果、本別高がグランプリに輝いた。

 同校は2年度のCS導入を機に地学協働を活発化し、核となる1・2年生「とかち創生学」では、地域人材による伴走支援のもと生徒が探究的な学びを深めている。生徒たちは地元各所と協働した商品開発や犯罪防止に向けた啓発動画の制作など、地域課題を踏まえた活動を多く展開。今後に向けて、活動の持続可能性やコーディネート機能、教科等横断的な取組等を主眼に置いた「チーム学校」の体制強化に力を注ぐ。

 8日、十勝局の新山局長が同校を訪れ、表彰状贈呈式を執り行った。五條校長、発表者の小林央教頭、今月卒業を迎えた岡本小堵音さんに加え、本別町教委の高橋哲也教育長が出席。岡本さんが表彰状を受け取った。

 岡本さんは、とかち創生学の活動を通して「周りの意見を受け入れて調和する力、自ら動いて新しいものを生み出す力が身に付いた」と振り返った。「困った時、先生方や地域の方々がそばにいて、頼れる安心感があったから積極的に活動を進められた」「様々な人たちと関わり、アドバイスをもらう機会も多く、視野が広がった」と感謝した。

 小林教頭は「校外からの他者目線があることで、生徒たちは自身を客観視することができている」と、生徒が自らの変容を実感している様子を語った。

 新山局長は「教職員、生徒の頑張りが形として成果に表れた。活動の楽しさが受け継がれ、取組が北海道、日本へと広がれば」と期待。高橋教育長は「十勝のトップランナーとして走り続けてほしい。後輩にも励みになっていると思う」とたたえた。

 五條校長は「町の支えやこれまでの積み重ねが実った」と感謝し「現状がゴールではなく、土台として今後さらに取組を広げ、深めていきたい」と話した。

 十勝管内ではこのほか、帯広南商業高校が地域連携活性賞、帯広三条高校が地域未来創造賞をそれぞれ受賞した。

(学校 2024-03-22付)

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