通級指導の体制整備を検証 巡回指導モデル構築へ 各管内にリーダー教員配置 道教 委
(道・道教委 2024-04-11付)

 道教委は、本年度から文部科学省委託事業「効果的かつ効率的な巡回指導の実施に向けたモデル構築事業」を実施する。管内の通級指導教室設置校を巡回し、通級による指導を行う「巡回指導リーダー教員」を配置。研究に協力する市町村教委や、巡回指導を受ける児童生徒が在籍する巡回先校、巡回指導リーダー教員の支援を受ける連携校を指定し、巡回指導を効果的・効率的に実施する方法や体制整備等の検討・実証などに取り組む。

 同事業は、通級指導を受ける児童生徒にとって効果的で効率的な通級指導を実施する自治体・学校モデルを構築する新規事業。実践の成果を普及・啓発することで通級指導を必要とする全ての児童生徒が専門性の高い指導を受けることができる体制構築を目指す。

 事業の実施に必要な事例を収集するため、研究に協力する市町村教委等を指定し、本道における通級指導体制を整備。指定を受ける市町村教委は「巡回指導を効果的で効率的に実施するための方法や体制整備等の検討・実証」「巡回指導を行う教員および道内の通級指導担当教員の育成」「巡回先校における校内支援体制の構築」「巡回先校における教員等の理解啓発」に取り組む。

 指定市町村教委は、所管する小・中学校1校以上に通級指導教室を設置していること。域内には、配置校1校と巡回先校、連携校をを置く。巡回先校と連携校は、近隣の市町村教委と連携して配置することも可能とし、域内に通級指導教室を設置する学校がない場合は、連携校を置かないこともできる。

 また、各指定校が所在する市町村教委の管理職や校長、巡回指導リーダー教員、特別支援学校コーディネーター等で構成する「通級指導教室連絡協議会」を年3回開催。取組状況の把握や成果の検証について協議するほか、巡回指導リーダー教員による効果的な取組推進に向けた市町村教委と各指定校の協力体制の構築を図る。

 このほか、巡回指導リーダー教員による円滑な巡回指導の実施や巡回先校における校内支援体制の整備、巡回指導リーダー教員の専門性向上に資する取組等について専門的な見地から指導助言等を行う「巡回指導スーパーバイザー」を指名。全道運営協議会に構成員として参加し、事業計画や実施に関わる助言を行うほか、巡回指導教員を対象とした研修会の講師を担う。また、巡回先校を訪問し、巡回指導リーダー教員の授業参観および自立活動等の指導に関わる助言、管理職等との校内体制構築に向けた協議などを行う。

 指定期間は6年度末まで。各指定校、巡回指導リーダー教員等は4月中に事業に着手する見通し。

(道・道教委 2024-04-11付)

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