37校 家庭学習等で端末活用 道教委が実践事例公開 学習・生活習慣改善に効果(道・道教委 2024-04-09付)
道教委は自主・自律的な学習習慣・生活習慣確立促進事業の取組事例をまとめた。端末の持ち帰りによる家庭学習や学習データの記録化によって学習・生活習慣の改善につなげたモデル校37校の実践を収録。自主的に学ぶ児童生徒の増加や情報交流の活性化などの変容を示している。
同事業は5年度から開始。自主・自律的な学習習慣や生活習慣の確立に向けて端末を活用した取組を推進することを目的としている。
「端末持ち帰り」のモデル校では、クラウドやアプリを活用し、発達段階に応じた望ましい家庭学習習慣の定着を図る取組を実施した。
うち北広島市立西部中学校では、長期休業期間の学習時間や振り返りをスプレッドシートに記録。学級担任や教科担当教員がコメントを入力することで学習意欲の向上を図り、家庭学習に取り組む生徒の割合が上昇した。
美瑛町立美瑛中学校では授業記録を振り返りや家庭学習に利用したほか、カレンダー機能にテストや提出物の期限を入力することで見通しの明確化を図った。これによって学習時間、睡眠時間、朝食摂取の各項目で改善し、全学年で学力の向上を実感する生徒の割合が上昇した。
不登校生徒の学びの保障に取り組んだ旭川市立旭川中学校は、オンラインや学習アプリ「ミライシード」を活用し、学習や生活習慣の確立を支援。安全・安心な居場所をつくり、スペシャルサポートルームへの登校や学級で授業を受ける生徒数の増加につなげた。
「学習習慣定着」のモデル校では、放課後や長期休業中の生活の計画や学習時間を記録化することで、学習・生活習慣の改善に効果が見られた。
岩見沢市立第二小学校は、学習内容の成果を記録・録音できる「デジタル記録シート」を活用して学習履歴を記録化。保護者のフィードバックによって学校・家庭の認識の共有を図った。
釧路市立東雲小学校は中学校区連携による生活リズムチェックシートを実施。実態に基づく指導や保護者との連携を進め、読書時間の増加や朝食摂取率の上昇につなげた。
(道・道教委 2024-04-09付)
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