高卒認定試験合格に向け　対象を４５人に拡大　道教委　５月中旬支援開始

（道・道教委 2024-04-19付）

　道教委は、本年度から高卒程度学力習得に向けたステップアップ支援事業を実施する。前年度に試行実施した取組の対象を４５人に拡大して本格実施するもの。５月中旬にも支援を開始し、８月と１１月に実施される試験の合格を目指す。

　事業は、文部科学省の地域における学びを通じたステップアップ支援促進事業に基づき実施するもの。高校中途退学者等に対し、高校卒業程度認定試験の受験や高校等への再入学、不登校生徒の高校卒業に向けた学習支援・学習相談を行い、学習習慣・生活習慣の確立や学習意欲の向上を図るとともに、教育格差を要因とした経済格差の解消を図り、貧困の連鎖を防止することを目的としている。

　道内全域の試験合格を目指す人に対して学習面等をサポート。前年度の試行実施では、全道の８人に対し学習支援・相談を行った。

　本年度は対象者を最大４５人に拡大。実施する遠隔地の対象者には、ＳＮＳ等を活用した在宅での学習支援を行い、高卒認定試験に向けた勉強方法や各種相談に対応する。

　高校中退者等が抱える悩み・相談にコーディネーターが応じ、マンツーマン、オンラインでの実施を想定。個人の学習能力や目標に合わせた学習カリキュラムを策定し、個人の理解度や到達度に合わせた学習指導を行う。

　支援費用は無料。

　国が実施する高校卒業程度認定試験は、様々な理由で、高校を卒業できなかった人などの学習成果を適切に評価し、高校を卒業した人と同等以上の学力があるかどうかを文部科学省が認定する試験。毎年８月と１１月の年２回実施している。合格者は、大学・短大・専門学校の受験資格が与えられ、就職、資格試験等にも活用することができる。

　また、６年度からは試験科目を一部変更。従来の試験科目「地理Ａ」「地理Ｂ」を「地理」に、「世界史Ａ」「世界史Ｂ」「日本史Ａ」「日本史Ｂ」を「歴史」に、「現代社会」「倫理」「政治・経済」を「公民」にそれぞれ一本化する。

　本年度の試験日は、第１回が８月１、２日、第２回が１１月２、３日。結果通知は第１回が８月２７日、第２回が１２月３日にそれぞれ発送される。

(道・道教委 2024-04-19付)