文科省ＤＸハイスクール　道内公・私立４０校採択　理系・情報人材育成へ環境整備

（道・道教委 2024-04-18付）

　文部科学省は高校ＤＸ加速化推進事業（ＤＸハイスクール）の６年度採択校を決定した。道内からは公立・私立を合わせて４０校を選定。１校当たり１０００万円を上限にハイスペックパソコンなどのＩＣＴ機器や理数教育設備などの整備を支援し、デジタル等成長分野を支える人材の育成を図っていく。

　デジタル、ＡＩ、グリーン（脱炭素化）、農業、観光など成長分野をけん引する高度専門人材を育成するため、国は自然科学（理数）分野の学問を専攻する学生の割合を引き上げる目標を掲げており、学部等の再編整備を行う大学への支援や理工系を専攻する女性を増やす数々の施策を打ち出している。

　デジタル・理数分野への学部転換が進む中、高校段階で成長分野を支える人材の育成が求められていることから、文科省は本年度から同事業を開始。情報、数学等の教育を重視するカリキュラムを実施するとともに、ＩＣＴを活用した文理横断的・探究的な学びを強化する学校に対する支援を行う。

　支援の対象は公立・私立の高校（中等教育学校後期課程、特別支援学校高等部含む）。１校当たり１０００万円を上限に、ハイスペックパソコン、３Ｄプリンター、動画・画像生成ソフトなどのＩＣＴ機器、遠隔授業の通信設備、理数教育設備、実習設備などの整備を支援する。

　採択校においては、情報Ⅱ、数学Ⅱ・Ｂ、数学Ⅲ・Ｃの履修促進、情報・数学等を重視した学科への転換、デジタルを活用した文理横断的・探究的な学びの実施、生徒の興味・関心を高めるデジタル課外活動などに取り組み、成長分野の学部・学科への進学者の増加を図る。

　全国の学校設置者に募集を行った結果、１０９７校から申請があり、公立７４６校、私立２６４校の計１０１０校が選ばれた。採択校の大学理系学部の進学率は平均１９・５％で、１０年度までに２８・９％へと引き上げる。

　道内からは道立高校２９校、市町村立高校３校、私立高校８校が採択された。採択額は合計４億円程度となることが見込まれる。

　高校DX加速化推進事業の６年度採択校はつぎのとおり。

▼道立

▽岩見沢東

▽岩見沢農業

▽美唄聖華

▽札幌北

▽札幌厚別

▽札幌稲雲

▽札幌国際情報

▽札幌琴似工業

▽江別

▽石狩南

▽石狩翔陽

▽小樽潮陵

▽小樽水産

▽室蘭栄

▽室蘭工業

▽富川

▽函館工業

▽森

▽美深

▽富良野緑峰

▽羽幌

▽稚内

▽遠軽

▽置戸

▽北見商業

▽帯広農業

▽大樹

▽更別農業

▽幕別清陵

▼市町村立

▽岩見沢緑陵

▽ニセコ

▽大空

▼私立

▽日本航空北海道

▽旭川志峯

▽星槎国際

▽札幌新陽

▽北海道科学大学

▽北見藤

▽クラーク記念国際

▽札幌山の手

(道・道教委 2024-04-18付)