上富良野町　教育行政執行方針　熱中症予防へ空調機等　１人１台端末更新を検討

（市町村 2024-04-19付）

鈴木真弓教育長

　【旭川発】上富良野町教委の鈴木真弓教育長は６年度教育行政執行方針において、熱中症予防対策として、エアコン・スポットクーラーを計画的・段階的に設置する考えを示した。また、１人１台端末の更新計画への検討に着手する。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育の推進】

▼確かな学力の育成

　５年度の全国学力・学習状況調査では、小学校「国語」「算数」、中学校「国語」「数学」「英語」が全国平均を下回った結果・分析を踏まえ、課題の克服や基礎的・基本的な学習内容の確実な定着に向け、デジタルとアナログ、対面授業とオンライン授業を効果的に組み合わせながら、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を進める。

　前年度、小学校高学年に試行的に導入した学習支援システムを小・中学校の全学年に導入し、協働的な学びの充実を図るとともに、１人１台端末の家庭への持ち帰りの促進も併せ、個別最適な学びに向けて推進する。

▼特別支援教育の充実

　インクルーシブ教育の理念に基づいた特別支援教育の推進に向け、就学前からの実態把握を早期に行い、保護者との合意形成を大切にした教育相談を進め、児童生徒にとって適正な学びの場の提供に努める。

　上富良野小学校、上富良野西小学校、上富良野中学校に引き続き特別支援教育支援員を配置し、学校における医療的ケアの実施体制を継続する。

▼国際理解教育の充実

　本年度もＡＬＴを小・中学校に配置し、英語専科教員・英語担当教員との役割分担を明確にしながら専門的・効果的な指導への支援を進める。

▼情報教育の充実

　９年間を通した「上富良野町情報モラル指導カリキュラム」に基づき、ＩＣＴ機器の基本的操作スキルの向上および情報モラル教育を推進する。

▼キャリア教育の充実

　農業体験や職場体験を充実させ、学ぶことと働くことの意義を体得する活動の充実を図る。

▼道徳教育の充実

　「特別の教科　道徳」を中核に、学校教育活動全体を通じて道徳性を養うとともに、地域の人と関わる活動を通じて、児童生徒の豊かな人間性や社会性の育成に努める。

▼コミュニケーション能力の育成

　授業における対話や交流場面を重視するとともに、ＩＣＴ機器を活用した授業改革、英語によるコミュニケーション能力の向上を図る授業を推進する。

▼いじめ・不登校の解消

　各学校におけるいじめ対策委員会等の定期的・継続的な取組を促進し、初動対応の遅滞を招くことのないように注視する。

　不登校については、臨床心理士等専門的資格を有する人員配置を継続する。

▼学校と地域の連携・協働の推進

　コミュニティ・スクールの機能をより効果的に生かせるよう、地域コーディネーター制度について検討し、地域学校協働活動の推進を図る。

▼学校間段階の連携・接続の推進

　今後の町内全体での児童数の推移を見据え、上富良野西小学校と東中小学校で小学校間連携を進める。

▼授業力・児童生徒理解力向上

　ＩＣＴ機器を活用した実践研修や先進的な実践校視察等を通して、ＩＣＴ活用のスキルアップや授業力向上を図る。

▼学校施設

　１人１台タブレット端末の今後に向けて、更新計画への検討に着手する。

　熱中症予防対策として、エアコン・スポットクーラーの冷房設備を計画的・段階的に設置する。

▼学校運営の改善

　本年度からスタートする「第３期北海道アクション・プラン計画」をもとに「町業務推進計画」を見直し、校務支援システムやスクール・サポート・スタッフなどの活用を行い、子どもに向き合う時間の確保を図る。

▼上富良野高校への総合的支援

　上富良野高で行われている、十勝岳ジオパーク学習やｅスポーツ同好会など特色ある教育活動を積極的に支援する。

【社会教育の推進】

▼地域の教育力向上

　小・中学校接続事業として、中学校に進学する小学６年生を対象に、町内の小学校３校の児童が交流する機会を設け、中学進学への不安を和らげるため、「かみふっ子フレンドキャンプ」を継続する。

▼スポーツ活動の推進

　学校の部活動の地域移行に向けて、学校と情報共有できるよう関係団体と連携する。

(市町村 2024-04-19付)