和寒町　６年度教育行政執行方針　算数に学力向上指導員　小学校高学年で少人数指導

（ 2024-04-23付）

沓澤教育長

　【旭川発】和寒町教委の沓澤昭一教育長は６年度教育行政執行方針において、基礎学力の定着を目指す取組として、引き続き小学校高学年の算数科に学力向上指導員を配置し、少人数指導など複数体制で指導に当たる考えを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼自立した生き方を支える基本的な資質・能力と実践的な力を培う教育

　２年目に入る「新しい学びへの対応推進事業」の第３期は、グローバル人材の育成に向けた教育のさらなる充実に向け取り組む。

　小学校高学年の英語力向上のために取り組んでいる、中学校英語担当教諭が行う英語の乗り入れ授業は、道教委の英語教育推進事業校として管内で唯一指定されたため、引き続き外国語指導助手とともに、話す・聞くを中心とした英語授業の充実を図る。

　ＩＣＴ教育の推進については、ツール（道具）として効果的な活用に向け、校内研修をはじめ全道・全国における先進地での研究会への参加を通じて、授業力を高める。

　基礎学力の定着を目指す取組として、引き続き小学校高学年の算数科に学力向上指導員を配置し、少人数指導など複数体制できめ細かな指導に当たる。

　特別支援教育については、子ども一人ひとりの教育的ニーズに応じたきめ細かな指導の充実を図るため、担任と特別支援員の連携・協力のもとに必要な支援に取り組む。

▼思いやりや豊かな心を育み、健やかな心身を育てる教育

　道徳科の充実を図り、さらにボランティア活動や体験的な活動を生かし、より良く生きる基盤となる道徳性が育成されるよう支援する。

　いじめ・不登校の問題については、前年度に改定した「町いじめ防止基本方針」に基づき、いじめの積極的な認知と「いじめ見逃しゼロ」を徹底し、未然防止、早期発見・対応に努める。

　中学校部活動の地域移行・連携については、昨年立ち上げた「あり方検討協議会」から町教委に対して提言書が提出された。本年度は、提言書の内容をさらに具体化するため「準備委員会」を立ち上げ、持続可能な内容となるよう協議を進め、７年度から中学校部活動の地域移行・連携に向けて取り組む。

▼学習環境の充実

　小学生に対し、基礎学力の定着や向上を目指したステップ・アップ教室を夏休みや冬休み期間中も含めて実施する。

　学ぶ環境も地球温暖化の影響を受けていることから、夏季休業期間の延長や教室内の空調設備の設置に向け協議し、本年度中に小・中学校の教室など２４ヵ所に空調設備を設置する。

　台湾との生徒間の交流は、中学生全員が高雄市の五福國民中学とクリスマスカードや年賀状の交換を行うなどで継続されており、今後は修学旅行によって交流が再開できるよう、環境の整備を行う。

【社会教育】

▼家庭・地域の教育力の向上への支援と充実

　地域学校協働本部事業については、引き続き学校への人材バンクの提供や授業支援に連携・協力する体制の充実を図る。

▼社会教育活動の充実

　土曜日の教育活動「わっとさむドキドキクラブ」については、町内外の教育環境を活用した豊かで体験的な活動の充実を図る。

　「ジュニア・イングリッシュ講座」も、英語に触れ、慣れ親しみながらコミュニケーション能力の素地育成と関心を高めることができるよう、英語の話す力・聞く力の育成に取り組む。

▼魅力ある図書館づくり

　小・中学校での朝読書の充実を図るため、デジタル図書の活用をはじめ、学校と図書館のデータを相互利用できる体制の充実を図り、より読書に関心を高めるよう取り組む。

　今後も「家読（うちどく）」の取組を推奨し、家庭での読書活動と家族間の絆を深める取組を推進する。

▼安心して子どもを産み育てる環境づくり

　学校給食費や遠距離通学補助、高校生徒通学費等支援事業などを引き続き行う。

( 2024-04-23付)