道教委　道南高・特校長研究協　教頭候補者の育成を　国の不登校生徒支援策解説

（道・道教委 2024-04-26付）

道南ブロック高特長研究協議会

　【函館発】道教委は１９日、渡島合同庁舎で第１回道南ブロック高校長・特別支援学校長研究協議会を開催した。渡島・檜山管内の公立高校長、特別支援学校長３１人に対し、教頭候補者の育成に向けた働きかけを要請。また、本年度から国が適用を開始した不登校生徒に対する遠隔授業を活用した単位取得数の条件緩和について参加者から不明点を聴取した。

　会議は渡島教育局が主管。藤村誠主幹は管理職の担い手確保に向けた取組への協力を求め「個人のライフプランを見据えるとともに、校長の貴重な経験を話していただきたい」と呼びかけた。

　高校教育指導班の所管事項説明では７年度教科書採択に関する留意事項のほか、自殺予防教育の推進を要請。５月の大型連休など、長期休業明けは特に生徒の心を捉えるよう喚起した。

　本年度は前年度教科指導訪問に合わせて行っていた学校教育指導訪問は行わないことを報告。必要に応じて訪問する形式に変更することを周知した。

　渡島局の楠本学高校教育指導班主査は、国が本年度から開始した新たな不登校支援策について施行規則の概要を説明。不登校の生徒が自宅で受けたオンライン授業を単位認定できるようにする取組について「高校の卒業に必要な単位数７４単位のうち、オンライン授業による単位の取得は３６単位を上限とすること」「病気療養中の生徒に対してはオンデマンド授業が認められる一方、不登校生徒に対しては、同時双方向型の授業を原則とすること」など遠隔授業の定義を伝えた。

　質疑応答で参加者は「自閉症の傾向が見られるが、保護者の要望で障がい種に当たる診断を受けていない生徒に対する対応はどうすれば良いか」「課題の提出については自宅のメディアを利用して行うことも可能になるとあるが、メディアの具体は何か」「当初は不登校の扱いだったが、その後、医療機関で障がい種の診断を受けた場合、対応は変更となるのか」などと質問。道教委側は受け付けた内容を後日返答すると報告した。

　このほか、道高校長協会道南支部長を務める函館中部高校の清水信彦校長が全道代表高校長研究協議会で得た事項を報告。昨年の猛暑を受け、本年度の熱中症対策として導入された簡易型空調機器等の設置対応や試運転など、危機管理の観点から早急に確認するよう求めた。

(道・道教委 2024-04-26付)