巡回指導モデル構築事業第1回運営協 子の支援体制整備へ 道教委 取組の具体など共有(道・道教委 2024-04-26付)
道教委は19日、オンラインで本年度効果的かつ効率的な巡回指導の実施に向けたモデル構築事業の第1回全道運営協議会を開いた。巡回指導リーダー教員や配置校、巡回先校、連携校の管理職ら120人が参加し、事業趣旨や目指す成果、取組の具体などの事業イメージを共有。今後、リーダー教員を中心に、各学校の管理職、市町村教委等と連携し、取組の検証・改善を図りながら事業を進めていくことを確認した。
本年度から実施する同事業は、通級指導を受ける児童生徒にとって効果的で効率的な通級指導を実施する自治体・学校モデルを構築するもの。実践の成果を普及・啓発することで通級指導を必要とする全ての児童生徒が専門性の高い指導を受けることができる体制構築を目指す。
開会に当たり、特別支援教育課の中嶋英樹課長があいさつ。通級指導を受けている児童生徒数や通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒数が年々増加している状況に触れ「通常の学級に在籍しながら障がいの状態に応じた特別な指導を受ける通級指導に対するニーズや期待は今後ますます大きくなっていく」と指摘。その上で、取組が全道各地に広がり、通級指導を必要とする全ての子どもたちの支援体制の整備につながることに期待を寄せた。
引き続き、坂内仁主査が通級指導や同事業について説明した。
通級指導の形態や通級指導が目指すものなどについて説明した上で、事業の概要を解説。事業の趣旨として①巡回指導リーダー教員を中心に本道の広域な地理的条件を踏まえ、巡回指導の実施と通級指導に関わる理解啓発を図り、通級指導教室の設置・拡充を図る②巡回指導リーダー教員を含め全道の全ての通級担当教員の専門性向上を図る―の2点を示した。
専門性向上に当たっては、道教育大学と連携しながら年間を通じた研修会を実施するほか、巡回指導スーパーバイザーによる支援などを予定。リーダー教員は、近隣の連携校を訪問し、通級担当教員へのフォローや支援を併せて行うほか、リーダー教員を中心に関係する学校の管理職や市町村教委、道教委が連携し、取組の検証・改善を図りながら事業を推進していく考えを示した。
説明後には、道教育大札幌校の山下公司准教授、発達障害者支援センターあおいそらの片山智博センター長、道立特別支援教育センターの柏木拓也所長が円滑な事業の実施に向けて助言した。
うち山下准教授は、巡回指導リーダー教員に対して「児童生徒や保護者が“この先生に相談しよう”と思える存在になるとともに、通級指導の魅力を各地域に伝えていってほしい」と期待。また「同事業をきっかけにリーダー教員同士のネットワークを構築し、より一層北海道を盛り上げて」と求めた。
(道・道教委 2024-04-26付)
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