高校配置計画地域別検討協〈宗谷〉　魅力化図る人材確保を　通学環境の充実求める声も

（道・道教委 2024-04-26付）

第１回公立高校配置計画地域別検討協議会宗谷学区

【稚内発】道教委は１６日、第１回公立高校配置計画地域別検討協議会宗谷学区をオンラインで実施した。管内市町村教委や学校から３８人が出席。意見協議では、各高校の魅力化を図る人材確保や生徒が円滑に通学できる環境整備の充実を求める意見が上がった。

　冒頭、宗谷教育局の笠井浩局長があいさつ。「中学校卒業者の減少によって高校の小規模化が進行しており、教育環境の維持向上を図ることは重要な課題。多くの意見をいただきたい」と呼びかけた。

　つぎに、道教委の手塚和貴高校配置・制度担当課長が、７～１３年度までの宗谷学区内における中卒者数の推移と学級の増減に関する見通しを説明。

　学区内の今後の見通しについては、本年度の中卒者数は４５０人。今後は減少し続ける可能性が高く、１３年度には１０８人減の３４２人程度になる見通しを示した。

　その上で、配置計画については、９年度に公私比率勘案後で０～１学級減。１０～１３年度の期間では公私比率勘案後で１～２学級減が想定されるとした。

　説明終了後、各地域や学校の現状・課題を踏まえて協議。豊富町立豊富中学校の高橋一哉校長は「高校自体の魅力化と同時に生徒が通いやすい環境整備も重要。交通機関やインフラ整備の充実にも努めてほしい」と述べた。

　利尻町教委の宮道信之教育長は、小規模校の魅力化発信について言及。「オンライン等の発達で授業の改善が図られている」とした上で「学校の魅力を向上させるためにはマンパワーが必要。地域や学校を盛り上げるための人材確保に関する手だてを」と求めた。

　浜頓別町教委の泉大吾教育長は「管内には若手で意欲のある教員が多くいるが、地域には存在が知られていない。日常の授業や地域との関わりを深くしていくことで、教員と学校の魅力が伝わるのでは」などと提案した。

(道・道教委 2024-04-26付)