上川局など道北4局が局長・次長会議 教頭人材確保へ協議 中堅教員オンライン研修検討
(道・道教委 2024-04-30付)

道北地区局長次長会議

 【旭川発】上川教育局は22日、留萌教育局、宗谷教育局、オホーツク教育局の3局と合同で道北地区教育局長・次長会議を開催した。オンライン形式で開いた会合には、各局の局長と次長が参加。教頭の人材確保や人材育成への対策案等を共有したほか、道北4管内での連携方策について話し合った。

 同会議は、全道的・将来的な課題として挙げられる管理職不足等の解決に向けて、道北地区の4教育局が手を取り合いながら解決策を模索することを目的としている。

 冒頭、上川局の今村隆之局長があいさつ。校長や教頭など管理職を目指す教員を増やしていくことが重要と話した上で「各管内が協力し、知恵を出し合いながら、共にできることをしていきたい」と各局長・次長に協力を呼びかけた。

 協議に移り、上川局の小倉賢治次長、留萌局の高橋義臣次長、宗谷局の森田靖史次長、オホーツク局の高橋和孝次長が教頭職の人材確保や人材育成に向けた取組を紹介した。

 小倉次長は、教頭職を希望する教員が少ない要因として、教頭職に対して長時間勤務の認識があることや役職定年後に一般教諭へ戻ることへの不安があることを強調。その上で「校内で教頭業務を分担する体制づくりや、一般教員に戻ったときに授業のやり方などを思い出すようフォローしたりしていく」と人材確保に向けた取組を説明した。

 また「局内で管理職候補者に関する情報を共有し、多くの教員に管理職を目指してもらえるよう校長会等と連携しながら働きかけていく」と伝えた。

 人材育成に向けた取組については、4教育局合同でミドルリーダーを対象としたオンライン研修会を開くことを検討事項として提案。その中で、「教頭を目指す主幹教諭や一般教諭なども参加できるようにすれば、北部ブロック全体でのスキルアップや教頭としての資質・能力を育成できる」と述べた。

 留萌局の高橋次長は、教頭の業務として事務作業が多い認識があることが課題になっている現状を指摘。その上で「共通化したファイルを作成・導入して、事務職員と教頭とが連携しやすい環境を整えている」と、人材確保に向けた取組を紹介した。

 人材育成に向けた取組については、局主催でミドルリーダー研修等を行っていることを解説。その上で「ワークショップ的な内容を増やして、横のつながりを強化し、教頭同士で困ったときの対応などを共有している」と話した。

 森田次長は、人材確保に向けた取組として、校長会等と連携を図り、ミドルリーダーに対し教頭選考への受験を呼びかけていることを説明。また、「人事異動方針で“育児や介護等がある場合は配慮する”と明文化している」と工夫点を解説した。

 人材育成に向けた取組については「地元のつながりから管理職の資質・能力の向上を図るため、地元出身の指導主事とミドルリーダーとの座談会などの機会を設けたい」「オンラインで実施する他管内のミドルリーダー研修会等への参加も促し、多くの交流を図りたい」と述べた。

 オホーツク局の高橋次長は、人材確保に向けた取組として、個人調書にキャリアプランを記入する欄を追加したことを紹介。結果、「管理職を希望する若い教員を発掘できた」と成果があったことを伝えた。また、公宅の入居義務化を撤廃するなど負担軽減にも努めていることも説明した。

 人材育成に向けた取組では「上川局や宗谷局が予定しているような他管内も参加可能な研修会があれば、積極的に参加していきたい」と話した。

(道・道教委 2024-04-30付)

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