災害時学校支援チーム発足へ 道教委が運営要綱決定 7月基礎、8月応用研修開始(道・道教委 2024-05-31付)
道教委は、大規模自然災害の発生時、学校の教育活動の早期復旧を支援する「北海道災害時学校支援チーム」の運営要綱を定めた。被災時における活動内容や派遣手続きなどを規定。7月31日に基礎研修、8月と来年2月に応用研修を開催する予定で、研修を受講した教職員・道教委職員の希望者をスタッフとして登録する。早ければ8月の応用研修以降、スタッフの登録が開始となる見通し。
道内ではこれまで、大規模な自然災害が発生した際に避難所運営などの支援を行ってきたものの、被災地への職員派遣に向けた体制が十分に整備されていない課題があった。道教委は兵庫県教委の震災・学校支援チーム「EARTH」の取組を参考として、本年度から被災地域に対する学校支援事業を開始。教育活動の再開を迅速に支援するため教職員等を派遣する制度を新たに整備するとともに、災害に対応できる人材の育成に着手する。
支援チーム・スタッフは、派遣された被災地において「被災状況の情報収集」「学校再開に向けた体制づくり」「教育活動の早期再開支援」「児童生徒・教職員の心のケアへの対応」「避難所開設初期段階の運営」などの支援に従事。平時においては防災教育に関する研修会の講師や勤務校における防災教育を推進する役割を担う。
スタッフが管理職となった場合などは「サポート・スタッフ」として位置付け、スタッフに対する助言や研修会の講師などを務める。
大規模な自然災害が発生して複数の学校が休校となった場合、被災地域の市町村教委・学校から被災地の状況や派遣の要望などを確認し、支援チームの派遣を決定。派遣期間は移動・引き継ぎなどを含め7日以内だが、状況に応じて最長3日間まで延長できる。
学校再開のための必要な手順など基本的な知識を身に付ける「基礎研修」は7月31日、札幌市内のかでる2・7と各教育局をオンラインでつないで開催する。安平町教委の小笠原伴行教育指導参事による事例発表・演習のほか、日本赤十字道看護大学の教授による講義や北海道版避難所運営ゲーム体験を行う予定。
基礎研修の修了者のうち、被災地への派遣を希望する教職員等を対象とする「応用研修」を8月と7年2月に開催する予定。派遣時に備えたシミュレーション、防災教育の計画、児童生徒の指導など具体的な支援方法を習得する。
(道・道教委 2024-05-31付)
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