道教委　５年度体罰等の実態調査　小学校などで７件発生　外部指導者の暴力等はなし

（道・道教委 2024-06-03付）

体罰の発生状況の推移（クリックすると拡大表示されます）

　道教委は、５年度体罰に係る実態把握調査結果を５月３０日の教育委員会で報告した。札幌市を除く道内公立学校における体罰の発生件数は前年度の１４件から７件に半減。体罰以外の不適切行為は１件増の４件で、いずれも新たに判明した案件はなかった。

　調査は体罰等に関する実態の把握と事故防止の徹底を図るため平成２４年度から実施。令和２年度から体罰以外の不適切な行為を合わせて調査している。

　道立学校２５６校、札幌市を除く市町村立学校１２３０校の教職員、スクールカウンセラー、保護者、生徒約４６万人を対象に調査を行い、約２３万人から回答を得た。

　体罰は小学校が４件と最多で、義務教育学校で１件、高校で１件、特別支援学校で１件。

　発生した場面は「授業中」が４件と最も多く、「清掃の時間」「学校行事」「放課後」がいずれも１件。態様は「たたく」「蹴る」などで傷害を負った児童生徒はいなかった。

　体罰以外の不適切な行為は児童生徒への性的行為２件、セクハラ２件の計４件発生。中学校で２件、高校で２件発生した。

　外部指導者等による暴力は前年度と同数のゼロ、暴力以外の不適切行為も同数のゼロ。

　道教委は、依然として体罰等の事故が発生していることから、各学校指導資料を用いた校内研修の複数回の実施、個別面談を利用した指導、外部指導者に対する指導資料を使った研修などを行い、事故の未然防止を徹底する方針。

◆私学は高校７件　部活動で７割発生

　道は５年度体罰に係る実態把握調査結果（私立学校分）をまとめた。体罰の件数は前年度と同数の７件で、内訳は高校の全日制で５件、通信制で２件発生。場面は部活動が５件と多い。被害を受けた生徒のうち１人が骨折・捻挫した。

　体罰以外の不適切な行為は１校減のゼロ。外部指導者等による暴力は１校減のゼロ、暴力以外の不適切行為は増減なしのゼロだった。

(道・道教委 2024-06-03付)