0.5P下降 97・6%に 道内公立高卒業者の就職率 地元企業就職は6割 道教委
(道・道教委 2024-06-03付)

表.1
就職者の職業分類(クリックすると拡大表示されます)

 道教委は道内公立高校卒業者の就職状況(3月末現在)に関する調査結果をまとめ、5月30日の教育委員会で報告した。就職率は前年同期と比べて0・5ポイント下降し97・6%に。就職者全体の66・4%が高校が所在する管内、26・8%がその他の管内、6・7%が道外の企業に就職していることが分かった。

 高校生の就職問題に適切に対処する参考資料を得るため、今春の高校卒業者で就職を希望する者の就職状況をまとめたもの。

 道内の公立高校・中等教育学校222校の卒業者2万5342人のうち、就職希望者は5250人。このうち5122人が就職し、就職率は97・6%となった。「アルバイトを続けている」「将来の進路が明確でない」など就職をしていない高卒者も一定数存在する。

 就職者の内訳を学科別にみると、職業学科が53・2%、普通科が39・7%、その他の学科が7・1%となっている。

 就職希望者の割合は20・7%。進学者の増加によって下降傾向にあり、平成31年度の25・7%から5・0ポイント下降した。

 生徒が就職する分野は「事務」「生産工程」「サービス」の順に多く、前年度との比較では専門的・技術的分野での就職者が増加傾向にある。道外への就職者は工業高校の生徒が多く、業種は自動車製造や鉄鋼関係などの「製造」や「保安」が多いという。

 道教委は、本年度から2ヵ年計画で「北の専門高校ONE―TEAMプロジェクト」を開始し、静内農業高校で構築した職業人材育成システムを道内の専門高校に横展開する。

 委員からは、新プロジェクトによる取組を工業高校にも展開するよう期待する声や、キャリア教育に資するコミュニティ・スクールの設置校を増やす重要性が指摘された。

(道・道教委 2024-06-03付)

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