道教委 7~9年度高校配置計画案 岩見沢新設校 “文理探究科”に 南茅部 9年度募集停止
(道・道教委 2024-06-05付)

 道教委は4日、7~9年度の公立高校配置計画案を発表した。7年度計画では、岩見沢東高校と岩見沢西高校の再編統合に伴い、市内に新設する普通科新学科の名称を「文理探究科」としたほか、通学困難地域があることなどから森高校に地域連携校を導入。8年度は、函館水産高校の水産食品科と品質管理流通科を食品創造科に学科転換する。9年度は、中学卒業者数の状況などを勘案し、南茅部高校を募集停止とする。

 本道における中卒者数の推計によると、7年度4万76人、8年度3万9980人、9年度3万9162人となっており、8年度から4万人を下回ることが見込まれている。

 7~8年度計画からの変更点をみると、岩見沢東高と岩見沢西高の再編統合に伴い、市内に新設する普通科新学科の名称を文理探究科に。普通科4学級と合わせて6学級となる。

 また、教育環境の維持向上を図るため、森高に地域連携校を導入。協力校には函館工業高校を指定する。

 8年度計画では、学級減としていた函館水産高について、水産食品科および品質管理流通科を食品創造科に学科転換する。

 設置者のニセコ町の決定で、生徒の在籍状況や進路希望などを勘案し、町立ニセコ高校(定時制・農業科)を募集停止し、新設校(全日制・総合学科)を設置。新設校は、総合学科2学級、1学級当たり定員35人とし、現校舎を使用する。

 今回新たに示した9年度の計画案をみると、全道で818人の中卒者の減が見込まれることから通学区域内の中卒者数や、生徒の進路動向を勘案し、北見商業高校、釧路江南高校でそれぞれ1学級減とする。

 再編整備を留保していた南茅部高において、5月1日現在の第1学年の在籍者数が2年連続10人未満となったため、中卒者数の状況や地元の進路動向を勘案し、募集停止とする。

 設置者である札幌市の決定によって、市立札幌藻岩高校と市立札幌啓北商業高校を再編し8学級の新設校を設置。校舎は市立札幌藻岩高の敷地に新設し、生徒の多様な興味・関心や進路希望等に応じた主体的な学習が可能となるよう単位制を導入する。設置する学科は引き続き検討する。

 このほか、苫前商業高校において、5月1日現在の第1学年の在籍者数が2年連続20人未満となったことから、道教委が地域と連携して高校の特色化・魅力化、入学者確保に取り組む集中取組期間を設け、再編整備を留保する。

 道教委は今後、道議会での議論や7月の第2回地域別検討協議会で上がった意見をもとに検討を進め、9月に計画決定する見通し。

(道・道教委 2024-06-05付)

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