道教委 E―Lineセミナー 言語活動 目的や場面設定を 国研・贄田調査官が講義(道・道教委 2024-06-04付)
E―Lineセミナー
道教委は5月29日、道庁別館を主会場に第1回E―Lineセミナー兼小学校外国語専科教員研修会を開いた。文部科学省国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部の贄田悠学力調査官・教育課程調査官が英語授業における言語活動について講義。贄田調査官は、言語活動を展開する上で、コミュニケーションを行う目的や場面、状況等を設定する必要性を説いた。
前年度開始した同事業は学習指導要領等の趣旨を踏まえ、児童生徒に4技能5領域のバランスの取れた英語力を育むための指導方法等について実践研究を行い、その成果を普及することで英語教育の充実を図ることを目的としている。
本年度第1回セミナーには、各管内実践指定校の推進教員や小学校外国語専科教員、各教育局英語担当指導主事ら169人が参加した。
はじめに、義務教育課の上野暁彦主任指導主事が事業の趣旨や本道における英語教育の現状等について説明。道教育推進計画で掲げる「CEFR・A1レベル相当以上を取得しているまたは英語力を有すると思われる生徒の割合」などを示し、引き続き、道内の生徒の英語力向上を目指して事業を通した取組を進めるよう求めた。
続いて、贄田調査官が「言語活動を通した英語授業の充実に向けた」をテーマに講義した。
贄田調査官は、言語活動を通した指導のポイントとして①実際に英語を使用して互いの考えや気持ち等を伝え合う活動を行う②知識および技能を活用し、思考力、判断力、表現力等を育成する③生徒が言語活動の目的や言語の使用場面を意識して行うことができるよう具体的な課題等を設定する④その目的を達成するために必要な言語材料を取捨選択して活用できるようにする―の4点を提示。「言語活動を行う上で、コミュニケーションを行う目的や場面、状況等の設定が必要」と説いた。
また「生徒自身が誤りに気付き、言い直すよう促す例」「やりとりした内容を整理して各活動を通して、正しい表現に修正する例」など、正確さを高めることを意識した指導例を示し、「書いた英文を推敲する際には、コミュニケーションを行う目的や場面、状況等に応じて適切な内容となっているか、正確に書くことができているかを指導する必要がある」と指摘。内容や表現を改善していく上で、書いた英文に対して教師のフィードバックを与えたり、他の生徒からコメントをもらったりすることの大切さも説いた。
講義後には、授業モデルの作成、E―Netコミュニティーの活用、英検IBA・ESGの活用等に関する説明のほか、推進教員部会、専科教員部会に分かれて協議を実施した。「外国語教育の充実に向けた各地域の取組」「小中連携に係る取組の工夫」の二つのテーマをもとに意見を交わした。
(道・道教委 2024-06-04付)
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