道特長などが文教施策要望　施設設備　計画的な修繕を　スクールバスの確保方策も

（関係団体 2024-06-06付）

　道特別支援学校長会（四木定宏会長）、道特別支援学校副校長・教頭会（近藤嘉清会長）、道公立学校事務長会（鈴木貴之会長）は５月２７日、道教委に対して「７年度北海道文教施策に関する要望書」を提出した。施設設備に関して、学校給食調理設備の老朽化や稼働についての状況把握を行い、計画的に修繕や更新するよう要望。スクールバスについては、地域の経済界、運輸業界に運行の必要性への理解を促進する働きかけを行うとともに、学校に対して改善に向けた具体的方策を示すことなどを求めた。

　７年度要望の柱は①特別支援教育の充実②各障がい種③教職員の専門性の向上④交流および共同学習⑤施設設備等⑥教職員⑦働き方改革⑧その他―に関することの８点。柱ごとに具体的な要望項目を挙げ、うち８点を重点要望としている。

　重点要望のうち新規要望では、特別支援教育に関する基本方針に基づいた施策の具体的な進捗状況の提示や検証を校長会等と協議する場の設定を求めた。

　インクルーシブ教育システムの構築に向け、各教育局や市町村教委、保健・福祉等の関係機関との連携による地域の体制づくりを一層促進するよう要望。「管理職のための特別支援教育に関する研修会」など、より充実した研修会の継続実施を望んだ。

　特別支援教育パートナー・ティーチャー派遣事業の今後の在り方について、道教委が中心となって推進校との連携を図る中で方向性を示すよう要望。進学や転学等のため、急きょ支援が必要になるケースや広い校区内への派遣が必要になるケースのための旅費等に対応できる予算確保を求めた。

　教職員の専門性向上に関しては、養護教諭、栄養教諭、非常勤看護師、自立活動教諭など、いわゆる一人職に対して、他校と連携を図りながら気軽に相談できるネットワーク形成のための人材配置や組織化、予算確保を要望した。

　施設整備等に関しては「狭あい化が進んでいる学校において教室環境だけではなく厨房の整備も必要」と指摘。食数に応じた、適切な職場環境の確保と調理用機械の整備を求めた。

　標準的なスクールバスの運行体制の確立が難しい地域においては、道、道教委から地域の経済界、運輸業界へスクールバス運行の必要性について、理解を促進する働きかけや学校へ改善に向けた具体的な方策を示すことを要望した。

　特別支援学校で採用する教員の確保に向け、各大学に全ての教科の教員養成ができるように道教委から要請することを求めた。

　働き方改革では、管理職の給料を職員数や寄宿舎の有無に応じて増額するよう要望。副校長・教頭の業務削減を図るとともに、学校課題に応じて、教頭の複数配置もしくは副校長、主幹教諭の配置の拡充を求めた。

　このほか、現代の生活スタイルに沿った公宅の修繕に向けた予算確保・老朽化した公宅の建て替え時における単身世帯向け間取りの設置を望んだ。

(関係団体 2024-06-06付)