道高校水産教育研究会が研究大会 海、船、魚 最大限利用を STEAM教育やICT等提言(関係団体 2024-06-11付)
【函館発】道高校水産教育研究会(会長・亀山喜明小樽水産高校長)は4日、北斗市七重浜住民センターれいんぼーで6年度水産教育研究大会を開いた。小樽水産高校、函館水産高校、厚岸翔洋高校の3校から教職員ら約30人が参加。分科会や学科別協議を通して、水産・海洋産業における次世代の人材育成の在り方について研究を深めた。
大会は水産海洋教育に関わる教員の指導力向上が目的。地域社会の中で主体的に学び、キャリア形成を行うことのできる専門的職業人を育成する在り方や未来を見据えた創造的な水産・海洋教育の在り方について柔軟な視点で研究するため「新しい時代をリードする、創造的な水産・海洋教育はどのようにあればよいか」を主題とし、8月に札幌市で行われる全国大会の発表者選考会を兼ねている。
開会に当たり亀山会長は「水産の世界においては地球規模の気候変動に伴う漁獲魚種の変化やSDGs、ゼロカーボン、漁業との共存など専門的な知識や技能が高度化している。発展に向けては、いつの時代も若い人材が突破口になる。最高の教育財産である海、船、魚を最大限に利用し、自らの教育力向上に努めるとともに、学校の影響力を強めてほしい」と期待した。
研究協議では各校の代表者がSTEAM教育の推進、地域との連携・協働、水産・海洋分野におけるICTを活用した学習などを踏まえた調査研究について提言した。
函館水産高品質管理流通科の對島康之教諭は「水産・海洋高校における令和の日本型学校教育はいかにあるべきか」をテーマに、1年生の共通履修科目「水産海洋基礎」における1人1台端末を活用した実習や実践の課題や成果を考察。
乗船実習や集団行動などで必要な心構えを身に付ける「集散訓練」におけるユーチューブを使用した事前確認や、グーグルレンズを利用した磯採集などに取り組んだことを報告した。
うち磯採集では海洋環境の変化に伴い、貝殻種類が減少していることについてジャムボードを活用した生徒の意見交換を実施。地域との連携については上磯漁業協同組合から提供を受けたサクラマスの加工方法について課題研究に取り組んでいることを説明し「海洋に関する視点を広げる学習の在り方について多種多様なビジョンを持ち、日々研鑚していく必要がある」と提言した。
大会ではこのほか、海洋工学系、潜水系、水産食品系の学科別専門部会を開き、産業の発展を担う職業人の人材育成の在り方について研究を深めた。
閉会式で函館水産高の黒島裕司校長が全国大会の出場者を発表。分科会からは小樽水産高の鶴岡理教諭と函館水産高の中野隆行教諭、専門部会からは厚岸翔洋高の飯田直登教諭の計3人が8月5、6日に札幌市内のホテルライフォートで行われる全国大会に出場し、提言発表または資料提供、話題提供を行う。
(関係団体 2024-06-11付)
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