“社会との共創”プロジェクト 探究活動 他校とのチーム可 道教委 新たに企業連携も
(道・道教委 2024-06-12付)

 道教委は、本年度で最終年度を迎えるS―TEAM教育推進事業「“社会との共創”推進プロジェクト」の実施要項を一部変更した。これまで自校の生徒のみで組んでいた探究活動のチームを本年度は他校の生徒と編成し、一緒に探究活動を進めることが可能に。他校生徒との合同チームは、来年2月に開催する「探究チャレンジ・アジア」への出場も可能とした。また、道教委が新たに作成した「生徒の探究活動への支援が可能な企業等一覧」をもとに、生徒自身の設定課題と合致した企業等と連携した探究活動も新たに実施する。

 道教委は4年度から3ヵ年計画でS―TEAM教育推進事業を開始。高校や特別支援学校高等部の生徒を対象に実社会の課題解決につながる探究活動を実施してきた。

 事業の柱の一つ「“社会との共創”推進プロジェクト」では4年度、自治体等と連携し地域が抱える課題解決に向けた探究活動に取り組む「地域課題解決型」、大学や企業等と連携し、企業が抱える課題解決に向けて取り組む「アントレプレナー教育型」、科学技術や自然科学の知識を活用し、実社会における課題解決につなげる研究を行う「科学技術活用型」の3類型で取組を推進。5年度からは新たに、SDGsなど地球規模の課題解決に向けた探究活動に取り組み、成果を英語で発信する「グローバル型」を追加した。

 生徒が探究活動を進めるに当たって、実社会や実生活で生きて働く資質・能力の育成が求められることから実施要項を一部変更。これまで自校の生徒のみでチームを組んでいたが、最終年度を迎える本年度は、同じ課題を設定する他校(道立)の生徒と一緒にチームを組み、探究活動を行うことが可能に。合同チームで全道成果発表会「探究チャレンジ・アジア」にも出場することができる。

 また、新たに生徒の探究活動を支援する企業を取りまとめた「生徒の探究活動への支援が可能な企業等一覧(地域課題解決型、アントレプレナー教育型)」を作成し、生徒自身が掲げる設定課題と合致した企業を選定。生徒は、マッチングした企業と連携しながら充実した探究活動を進める。

 道教委は、生徒が実社会や実生活と自己との関わりから問いを見いだし、自分で課題を設定し、多様な大人との対話的な学びから成長することや、学校や地域が協力することで未来を担う高校生の成長を支える意識の醸成に期待する。

 6年度の全道成果発表会は、オンラインでアジアを中心とした海外の高校生との発表・交流を取り入れる「探究チャレンジ・アジア」として、来年2月1日に北海道大学学術交流会館で開催する予定だ。

(道・道教委 2024-06-12付)

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