紋別市地域クラブ　８年度創設へ　準備委で構想案審議　運営方針　７年夏ごろ決定

（市町村 2024-06-21付）

　【網走発】紋別市地域クラブ準備委員会（会長・牧野昌教紋別市教委教育長）は１９日、紋別市文化会館で第１回会議を開催した。中学校の部活動に代わる８年度の地域クラブ開始に向けた運営体制を審議。７月以降に受益者ニーズの把握や事業費を検討するモデル実証に着手する。来年夏ごろに運営方針の決定を目指すなど、部活動の地域移行に向けた道筋を示した。

　生徒・教員数の減少によって学校単位での部活動の維持が困難になる中、紋別市は本年度から拠点校方式による合同部活動を開始。８年度から地域クラブへの移行を目指して準備を進めている。

　準備委員会は、地域クラブの在り方を検討するため、従来の中学校部活動検討協議会を改編して設置。地域文化クラブやスポーツクラブなどの関係団体、市Ｐ連、中体連などの関係者で構成し、第１回会議には興部町、雄武町、滝上町、西興部村の職員もオブザーバーとして参加した。

　開会に当たり牧野会長は、子どもたちの心身を強化し、地域との交流を通して多様な体験を提供する地域クラブの役割に触れ、地域全体でスポーツ・文化に親しみ、誰もが参加できる環境の実現に向けて協力を呼びかけた。

　議事に入り、地域クラブの運営体制の在り方を審議。文化部活動に関しては紋別文化連盟、運動部活動に関しては委託先の民間事業者が運営主体となり、会計やスケジュール管理、関係機関とのコーディネート機能を担う構想を明らかにした。

　地域クラブの創設に向けたロードマップも示し、夏以降に児童生徒・保護者を対象としたアンケート調査を開始するほか、市スポーツ協会と協力して指導者の育成・掘り起こしを行う。

　指導者養成制度の構築にも取り組み、近隣町村や民間事業者との連携、ＩＣＴを活用した遠隔指導も検討する。

　持続可能な運営体制を構築するため、秋以降、現在の拠点校方式による合同部活動で運営のモデル実証を行い、事業費や会計について検討。７年夏ごろに地域クラブの運営方針の決定を目指すなど主な方向性を示した。

　地域クラブの参加対象には、興部町、雄武町、滝上町、西興部村の４町村からの受け入れも視野に入れており、各自治体の意向を踏まえ、今後具体的な検討を進めていくとしている。

(市町村 2024-06-21付)