網走市学力向上推進委が全体会 12月にフォーラム開催 実態把握し方策を確認・検証
(市町村 2024-06-19付)

網走市学力向上推進委員会全体会
網走市学力向上推進委員会全体会

 【網走発】網走市学力向上推進委員会(略称AGK)は14日、市内のオホーツク・文化交流センターで6年度第1回全体会を開いた=写真=。本年度は「学力・学習状況の実態把握と分析を踏まえた学力向上策の確認・検証」などを重点に取組を進めることを確認。学力向上フォーラムは12月7日、中央小学校で開催することとした。

 主催者あいさつに立った市教委の岩永雅浩教育長は「12年目を迎えた本会は、これまでも市内の全ての学校がワンチームとなり、市の教育目標“明日をひらく子どもの育成”のため、共通・一貫した取組を進めたことで、着実に子どもたちの学力向上の成果に結び付いている」とAGKの意義を説明。「今こそ学校には、未来に生きる子どもたちが様々な困難を乗り越え豊かな人生を切り拓き、自らの良さや可能性を認識し自己肯定感を高め、多様な人々と協働しながら持続可能な社会の創り手となるべき資質・能力を身に付けるための教育活動に向けた大きなかじ取りが求められている」とし「各校、各先生の知恵や実践を持ち寄りながらあらゆる機会において市内全校が連携し、様々な取組を共有する中で子どもたちだけではなく、教師の学びも止めない学校づくりを目指していただきたい」と呼びかけた。

◆三村東小校長 委員長に委嘱

 本年度委嘱された委員を代表し三村尚広委員長(東小校長)は「学力の向上を目指す取組は様々あるが、最も大切であり効果的なのは、児童生徒自身が分かる、できる喜びを実感すること。分かる、できるからうれしい、楽しいにつながり、もっと知りたい、もっとできるようになりたいという前向きな姿勢が学力の向上には不可欠ではないか。そのためには授業改善が重要。分かった、できたと喜ぶ児童生徒を一人でも多く増やしていくことが推進委員会の役割。市の子どもたちのために協力し、交流を深めながら実りある取組にしていこう」と訴えた。

 事務局が「オール網走」で取り組む学力向上推進の構想(第Ⅵ期)、本年度の取組概要と具体的な取組などについて説明。第12回学力向上フォーラムin網走は12月7日、中央小で開くこととした。

 このあと、部会に分かれ、各校独自の学力向上策や学力向上策を校内に浸透させるための方策などを交流するともに、今後の具体的な活動内容について協議した。

 本年度の取組の概要、具体的な取組、役員はつぎのとおり。=敬称略=

【取組の概要】

▼推進の重点

▽網走市の学力・学習状況の実態把握と分析を踏まえた学力向上策の確認・検証

▽授業改善に係る研修の充実と家庭での学習習慣確立を目指す取組の充実

▽各学校における人材育成の取組の共有

▽教職員への積極的な情報提供と授業改善に係る研修会の開催(小中連携、校内研・公開研参加、全校共通指導事項等)

▽保護者、地域住民、幼高大、社会教育、地元企業等との連携(情報の共有、啓発)

▽第Ⅵ期前半の成果と課題を踏まえ、第Ⅵ期後半の目標と取組を策定する

▼目標

▽全国学力・学習状況調査における網走市の平均正答率を全国以上にするとともに「正答数の少ない層」に含まれる児童生徒の割合を全国以下にする

▽全国学力・学習状況調査において1時間以上の家庭学習をする児童生徒を6割以上にする

▽AGKへの保護者、市民の理解を深め、フォーラムへの参加率を向上させる

【具体的な取組】

▼年間指導計画の見直しや指導方法の工夫改善など各校の「学びの保障」に関する情報交流

▽例=校内研修の工夫改善、予習を取り入れた宿題、ICTを活用した方策など、各校の取組についての情報交流および情報共有、学校間の連携

▼各学校における実践の改善・深化

▽例=各校独自の学力向上策、共通指導事項の定着に向けた方策、学力向上策を校内に浸透させるための方策、各校の人材育成の方策など

▼実践研修講座の開催(第12回学力向上フォーラムin網走等)

▼学校図書館の改善・充実、朝読・家読の推進

▼市内全校共通指導事項の確認(検証)―オールオホーツクとの関連を考慮する

▼全国学力・学習状況調査を活用した学力向上策の確認(検証)

▽学校改善プラン作成への参画

▼学校間連携の充実・強化

▽例=中学校区が中心となった教科部会、小中合同部会の開催

【役員】

▽委員長=三村尚広(東小校長)―新

▽副委員長=井坂裕一(西小校長)―新、大東智(中央小教頭)―新

▽事務局長=遠藤誠(西が丘小教頭)―新

▽事務局次長=小中理司(網走小教頭)―新、山下好剛(白鳥台小教頭)、北川大(第四中教頭)、大垣正紀(市教委学校教育部次長)

(市町村 2024-06-19付)

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