中標津町 6年度教育行政方針 学校施設 LEDや冷房整備 部活動地域移行へ協議会(市町村 2024-07-08付)
中標津町教委・山田康司教育長
【釧路発】中標津町教委の山田康司教育長は6年度教育行政方針において、学校施設のLED化や冷房設備の整備に向けて、実施設計等を進め教育環境の充実を図る考えを示した。
このほか、部活動地域移行に係る取組として持続可能な体制構築に向けて協議会を設置。学校や地域の多様な団体との連携強化を図っていく。
教育行政方針の概要はつぎのとおり。
▽学力向上・健全育成の推進
主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を進めるため「町学校改善支援プラン」に基づいた各学校の取組への支援を継続する。
いじめ防止については「町いじめ防止基本方針」に基づき「いじめをしない・させない・見逃さない」の意識を醸成。また、家庭や地域、関係機関との連携を一層強化し、各種アンケート調査を有効に活用した教育相談等を通して、児童生徒の抱える不安や悩み事の実態把握に努め、子どもの適切な居場所づくりを進めていく。
健康教育では、基本的生活習慣の改善・充実を図るとともに、全道的な課題であるメディアコントロールに関連した生活リズムの改善として「光・暗闇・外遊び」を意識した睡眠リズムに関する指導の充実に努める。
防災教育・安全教育では、各学校の「危機管理マニュアル」を活用した避難訓練の実施に加え、関係機関と連携した防災教室や交通安全教室などを通し、自ら予測・判断し、行動できる力の育成に努めていく。
特別支援教育については、教育支援委員会の機能を生かし、各学校や幼稚園・保育園等、関係機関との連携をさらに深めるとともに、個別の支援計画や指導計画を学校間で確実に引き継ぎ、切れ目のない適切な支援を図る。また、特別な支援を要する児童生徒の教育的ニーズに応じた支援を充実させるため、引き続き特別支援教育支援員の適正配置を行う。
教職員の負担軽減等を図るため、国や道の動きなども注視しながら、本年度は校務支援システムの導入によって業務の効率化を図り、教職員の働き方改革を推進していく。
▽地域との連携強化
部活動の地域移行については、子どもたちが将来にわたって文化・スポーツ活動に継続して親しむ機会を確保し、子どもたちの望ましい成長を保障できるよう持続可能な体制構築に向けて、学校や地域の多様な団体との連携強化を図り、協議会を設置した中で取り組んでいく。
ふるさと教育では、独自の社会科副読本「私たちの町 中標津」の積極的な活用により、ふるさとへの愛着と誇りを持ち自分の将来について考え行動できる力を育む教育に取り組む。
▽教育環境の充実
学校施設等のLED化整備を進めていく上で、本年度は計根別幼稚園を含め町立学校7校分についての実施設計・一部の学校等での外灯・高天井照明の整備を実施する。
また、熱さ対策では、幼稚園・町立学校7校での来年度以降の冷房設置に向け、実施設計を行い環境改善整備を進めていく。
教育の情報化の推進については、前年度導入したAI型学習教材等の活用により、学習の習熟度に合わせた発展的な学習を行うなど「個別最適な学び」や、児童生徒同士で学習内容を共有して学び合う「協働的な学び」を進めるよう、ICT教育の一層の充実に努める。
また、子どもたちがICTを適切かつ安全に活用できるよう、情報モラルに関する指導の徹底を図るとともに、ICTを日常的・効果的に活用した家庭学習を実現するため、就学援助事業によるオンライン学習通信費を新たに支給し、各家庭における通信環境の整備を行う。
児童生徒の安全対策については、犯罪被害や交通事故を未然に防止するためのスクールガードリーダーを継続して派遣するとともに、関係機関と連携しながら通学区域の環境改善に努めていく。
(市町村 2024-07-08付)
その他の記事( 市町村)
壮瞥町 6年度教育行政執行方針 小中一貫教育を検討 9年間の目標や教育課程等
【室蘭発】壮瞥町教委の谷坂常年教育長は、6年度教育行政執行方針において、小中一貫教育推進について「マネジメント」「カリキュラム」「生活スタイル確立」「学びスタイル確立」「インクルーシブ」分...(2024-07-17) 全て読む
紋別市地域クラブ準備委 移行の必要性 認識共有 今月にもアンケート調査
【網走発】紋別市地域クラブ準備委員会(会長・牧野昌教紋別市教委教育長)は9日、市文化会館で第2回会議を開いた。部活動の地域移行の必要性について認識を共有。「新しい種目の検討が適時にできる」...(2024-07-16) 全て読む
八雲町教委 ピアサポート 全小・中に取組拡大 小小、小中連携し合同学習
【函館発】八雲町教委は本年度からピア・サポートの取組を町内の全小・中学校に拡大した。児童生徒は相手の気持ちをくみ取る方法や人間関係のトラブルを回避する技術を学び、仲間を思いやる姿勢が身に付...(2024-07-12) 全て読む
浦河町教委 浦河第一中に集約 3中学校を1校に統合 遅くとも9年度から開始
【苫小牧発】浦河町教委は、町内3中学校を1校に統合することを決定した。町中心部にある浦河第一中学校に集約することで生徒の多様な学びを確保する。遅くとも9年度から新たな学校としてスタートさせ...(2024-07-10) 全て読む
10年度開校 きょうわ学園の特色 異年齢集団ハウスを構成 小林教育長「幸せ感じる学校に」
【小樽発】共和町教委は、10年度開校予定の義務教育学校、仮称・きょうわ学園で推進する特色ある教育の概要を固めた。地域子ども会を基本に、四つの縦割り班を編成する異年齢集団「きょうわ式ハウス」...(2024-07-09) 全て読む
部活動地域移行へ総合型クラブに スポーツ部 今夏設置 蘭越町 団体等から指導者募り
【小樽発】蘭越町教委は、運動部活動の地域移行の受け皿となる「スポーツ部」を町総合型地域スポーツクラブ「らんスポ」に新設する方針を固めた。スポーツ協会加盟団体からの推薦や教員から指導者を募り...(2024-07-08) 全て読む
寿都町 6年度教育行政執行方針 学力向上 中高生の通塾推進 危機管理マニュアル改訂
【小樽発】寿都町教委の有田千尋教育長は6年度教育行政執行方針において、中学生・高校生の通塾を推進しさらなる基礎学力の強化を図るとした。また部活動の地域移行については、中学校を対象に、休日の...(2024-07-08) 全て読む
函館市教委 部活動地域連携等協議会 移行計画たたき台一部示す アンケートもとに課題など
【函館発】函館市教委は6月25日、本年度第2回学校部活動の地域連携・地域移行等に関する協議会を開き、7年度の策定を目指す「市における休日の部活動地域移行推進計画(仮称)」のたたき台の一部を...(2024-07-05) 全て読む
中頓別町教委 義務教育校開設見据え 独自に「統括校長」創設へ 幼小中一貫、地域連携深化期待
【稚内発】中頓別町教委は、8年度に開校を予定している義務教育学校「中頓別学園」において、町独自の役職として「統括校長」の配置を計画している。コミュニティ・スクール(CS)における学校と地域...(2024-06-28) 全て読む
紋別市地域クラブ 8年度創設へ 準備委で構想案審議 運営方針 7年夏ごろ決定
【網走発】紋別市地域クラブ準備委員会(会長・牧野昌教紋別市教委教育長)は19日、紋別市文化会館で第1回会議を開催した。中学校の部活動に代わる8年度の地域クラブ開始に向けた運営体制を審議。7...(2024-06-21) 全て読む