道教委 スタートプログラム策定へ 理論、演習の2編構成に 子の思いに沿った施策の推進を
(道・道教委 2024-08-06付)

 道教委は7月29日、本年度第1回道幼児教育推進会議を開き、6年度末の完成を目指す北海道版幼児教育スタートプログラム策定に向けた具体的な議論を開始した。架け橋期の教育の重要性や円滑な接続に向けた手順などを整理する「理論編」と、架け橋期のカリキュラム開発に向けた協議等に活用できる「演習シート編」の2編構成とする論点案を提示。委員からは、プログラムに子どもの気持ちや意見を反映させる重要性や、先進事例をもとに、活動の当事者や主体的に進める人を明確化する必要性などが指摘された。

 道教委は文部科学省の委託事業を活用して4年度から幼児教育スタートプログラム事業を開始。4年度にえりも町、5年度に佐呂間町を指定地域とし、架け橋期のカリキュラム開発に向けて実践・検証を進めてきた。

 本年度は、2町の実践研究の成果や道内各地域の様々な事例を収集し、道内各地域で幼児教育施設と小学校等との連携接続を進めていくための手順や留意点などをまとめる「北海道版幼児教育スタートプログラム」を策定する。

 会議では、実効性のあるプログラムの策定に向けた論点案を提示。架け橋期の教育の意義や重要性、円滑な接続の推進に向けた手順などを整理する「理論編」と幼保小の連携・接続に向けた園・校内研修や架け橋期のカリキュラム開発に向けた協議等に活用できる「演習シート編」の2編で構成する方向性を示した。

 理論編では、幼児教育施設・小学校教諭をはじめ、自治体職員や保護者、地域住民が架け橋期の教育を充実させることの意義について理解を深めることができる資料や幼児教育施設・小学校・自治体が、幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続に向けて取組を進めるための手順等を示した資料作成に取り組む。

 演習シート編では、幼保小の連携・接続に向けた園・校内研修や合同研修において活用することができる演習シートや架け橋期のカリキュラム開発に向けて話し合う際の協議内容等を示した演習シートの作成などを進める。

 委員からは「子どもが何に向き合っているかを教師がしっかりとくみ取って、プログラムに生かすことが大切。子どもの気持ちや意見が反映されたプログラムにしていただきたい」「各地域が架け橋期の教育の充実に向けた取組を展開していく上で、活動の当事者、特に主体的に動くべき人を明確にすることが大事。既に先進的に取り組んでいるえりも町や佐呂間町の事例を明記することで、今後ゼロから取り組む自治体の参考にしてほしい」などの意見が上がった。

 スタートプログラムは、今後開催する推進会議や幼小連携・接続推進部会で引き続き議論し、年度内の完成を目指す。

(道・道教委 2024-08-06付)

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