公立高校配置計画地域別検討協(オホーツク中) 専門性の低下を危惧 北見商で9年度1学級分調整へ
(道・道教委 2024-08-07付)

第2回オホーツク・高校配置計画地域別検討協議会

 【網走発】道教委は7月30日、北見市の端野町公民館で第2回公立高校配置計画地域別検討協議会(オホーツク中学区)を開催した。オンラインを含め学区内の関係者67人、オホーツク教育局から桑原知己局長をはじめ6人が参加。9年度については、中卒者数が前年度から113人の減少が見込まれることから、北見商業高校で1学級分調整する考えを示した。協議では、学級減によって専門性の低下を懸念する声などが上がった。

 開会に当たって、オホーツク局の桑原局長があいさつ。「既に決定済みの7・8年度計画の変更点に加え、新たに9年度の計画案とその後4年間の見通しを公表している。計画案についての考え方や当学区において検討すべき事項について、忌憚のない意見を」と求めた。

 つぎに、道教委高校教育課の中村芳宏課長補佐が、配置計画におけるオホーツク中学区の現状と課題などについて説明。9年度については、中卒者数が前年度から113人の減少が見込まれることから、北見商業高で1学級分調整する考えを示した。

 また、10~13年においては103人の減少を見込んでいることなどを踏まえ「北見市内および周辺町における圏域での再編整備を含めた定員調整など、公立高校全体の配置の在り方の検討が必要」との考えを述べた。常呂高校や置戸高校は来年度の入学者数の状況によって再編整備を検討しなければならない状況であり「一層魅力ある高校づくりが必要である」とした。

 続いて、協議を実施。美幌高校PTAの谷口武寛会長は、道教委に対し「魅力ある高校づくりについて一緒に考えていただきたい」と求めた。また、北見商業高PTAの米地正樹会長は「現在の3クラスから2クラスに減ることで、専門性が下がることを懸念している」とし「進路動向については例年就職者数が4割で内定率は100%となっている。就職希望者もほとんどの生徒が北見市近郊であり、地域に貢献している。中学生のためにも残すべき」と訴えた。

 道教委は「地域や企業との連携によって成果が出ていることを把握している」とした一方で「普通科に対するニーズや人材不足なども踏まえた調整案となっている」「課題を少しでもクリアできるよう保護者や教育委員会と相談しながら進めていきたい」と回答した。

 26日には西学区、翌31日には東学区において、オンラインで協議会を実施した。

(道・道教委 2024-08-07付)

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