公立高校配置計画地域別検討協（十勝）　少人数学級編制求む声　１０年度以降再編整備含め定員調整

（道・道教委 2024-08-07付）

道教委・公立高等学校配置計画地域別検討協議会・十勝学区

　【帯広発】道教委は７月２９日、第２回公立高校配置計画地域別検討協議会・十勝学区をオンライン開催した。管内の関係者約１１１人が参加。十勝学区の中卒者数が、７～１３年までに４５７人の減少が見込まれるほか、１０年度以降に帯広市内外において再編整備を含めた定員調整が必要とされている。協議の場では、学級定数の引き下げによる少人数学級の編制などを求める声が上がった。

　開会後、道教委高校教育課が管内の中卒者数の推計を踏まえた現状と課題を説明した。

　十勝学区の中卒者数の見込みについては、１０～１３年度に７～８学級に相当する３７７人の減少が見込まれていることを説明。また、６年度入学者選抜における第２次募集後に学級減となった清水高校と池田高校の７年度募集学級数は計画決定時に公表することとした。

　１０年度以降の見通しについては、帯広市を中心に中卒者数の増減が見込まれることから、市内・周辺町における再編整備を含めた定員調整など公立高校全体の配置の在り方を検討する必要性を挙げた。

　一方で、地理的状況から再編困難な１学年１学級の高校のうち、地元進学率が高い高校については、地域連携校に位置付け、遠隔授業の配信による教育課程の充実や高校の魅力化等によって、可能な限り存続を図る手だてを示した。

　協議の場では、上士幌町教委の小堀雄二教育長から学級定数の引き下げによる少人数学級の編制について「他学区でも意見が上がっていると思うが、他県の取組を道内でも推進するため学級編制の在り方など検討を進めてほしい」と述べたほか、地域の現状に寄り添う高校存続を求める声が上がった。

　また、高校の情報発信に向けた効果的な取組に関する協議では、池田高の富永学校長が「ホームページの充実とともに、中学生等によって身近な動画サイトで高校の様子を紹介するため、これまでに２３０件以上の動画を投稿。チャンネル登録者数も４月から５００人以上伸びており高評価を得ている」と好事例を紹介した。

　このほか、地域みらい留学や地域と連携した高校魅力化に係る取組について、各地域や各校の広報・周知活動の状況の情報共有を図った。

(道・道教委 2024-08-07付)