渡島小中校長会第４７回研究大会　学校ＤＸ成功　校長が鍵　ほっかいどう学・新保氏講演等

（関係団体 2024-08-09付）

　【函館発】渡島小中学校長会（西田浩人会長）は７月３０日、七飯町内の大沼国際セミナーハウスで第４７回研究大会を開いた。４９人が参加。認定ＮＰＯ法人ほっかいどう学推進フォーラムの新保元康理事長による講演や分科会等を通して、学校ＤＸの推進に向けて研鑚を積んだ。

　大会主題は「未来を切り拓き　豊かな社会を創り出す日本人を育成する渡島小中学校教育～令和の日本型学校教育を充実させ、変化に対応できる持続可能な学校経営」。

　西田会長は開会に当たって今日的な教育課題に触れ「校長一人ひとりの考え方や感じ方がある中、横のつながりを大事にしながら共有することに校長会の大きな意味がある」と呼びかけた。

　続いて、新保理事長がオンラインを通して講演した。「学校ＤＸ成功の鍵は校長にある」とし「勇気や怒りを教育へのエネルギーに変える力や、大局を見渡す視野と知恵が必要」と強調。「自分はなぜ教員、校長になったか、何をすべきか、思い起こしてほしい」と呼びかけた。

　学校ＤＸの推進に向けて、自身の日常からデジタル化に触れたり、教科指導等のＩＣＴ活用における過不足を考えたりする必要性を説いた。情報漏えいに係る媒体別の事故発生比率のデータを踏まえ「大半が紙媒体での漏えい」とし「デジタルへの恐怖はほとんどが誤解」と示した。

　また、定年が段階的に延長される中で「いつまでも現状の学校のスタイルで働けるか」と問いかけ、学校ＤＸ推進による働き方改革の在り方に触れた。デジタル化の矛先が授業に偏る傾向を捉え「学校ＤＸは単なるデジタル化ではなく、組織や学校全体が変わる」と伝えた。

　このあと、講演テーマを踏まえた小中交流分科会、小・中学校別の課題別研究を実施。講評は渡島教育局の五十嵐義幸義務教育指導監が務めた。

(関係団体 2024-08-09付)