北特研　第４６回全道大会白樺大会　子の可能性　最大限に　講演や部会協議　４５０人研鑚

（関係団体 2024-08-16付）

北特研第４６回全道大会白樺大会

　道特別支援教育研究協議会（北特研、山本貴路会長）は７月下旬、第４６回全道大会白樺大会を白樺高等養護学校とオンラインの併用で開催した。大会研究主題は「特別な配慮を必要とする子どもたちが、その可能性を最大限伸ばすための指導・支援、将来の自立と社会参加に必要な力を育成するための適切な指導・支援を目指して」。オンラインを合わせて約４５０人が参加し、北海道のインクルーシブ教育システムの構築、知的障がい教育の充実・発展を目指して研鑚を積んだ。

　全道大会は、全日本特別支援教育研究連盟（全特連、名古屋恒彦理事長）と共催した。

　開会に当たり、山本会長があいさつ。本道特別支援教育の指導の重点の一つに自立活動の充実が掲げられていることに触れ「子どもの可能性を最大限に伸ばすための指導・支援、社会自立に必要な力の育成に向けた適切な指導・支援等、子ども一人ひとりのニーズを的確に把握し、主体的・自立的に社会参加ができる力を育成するための指導の充実や授業改善につながる研修となるよう準備を進めてきた」と報告。

　また、前年度から「新たな教師の学びの姿」の実現に向け、新しい研修制度が始まったことを振り返り「主体的な姿勢、継続的な学び、個別最適な学び、協働的な学びの実現のため、本会の研修が学びの機会となるよう多くの先生方に活用していただきたい」と期待した。

　続いて、全特連の名古屋理事長、来賓として道立特別支援教育センターの柏木拓也所長がそれぞれあいさつした。

　引き続き、川口短期大学の井上昌士教授が「一人ひとりのより豊かな社会参加を目指して～自己実現に向けた自立活動の指導」をテーマに講演した。

　井上教授は、自立活動の意義や自立活動の指導と教科との関連などを解説。自立活動というフィルターを通して子どもを理解する大切さを説いたほか、自立活動の時間における指導を設定していない場合、各教科等を合わせた指導や教科別指導等でどのような自立活動の内容を意識して指導されているかを分析する必要性を示した。

　このあと①教科別指導②キャリア教育③各教科等を合わせた指導１④各教科等を合わせた指導２⑤自立活動⑥地域との連携⑦ＩＣＴ活用⑧生徒指導⑨生活と余暇の充実⑩重度重複・訪問教育―の１０部会を実施。特別な配慮を必要とする子どもたちの可能性を最大限伸ばすための指導・支援の充実に向けて活発に意見を交わした。

(関係団体 2024-08-16付)