第７３回道高校農業教育研究大会　持続可能な社会形成へ　４分科会やシンポジウム等

（関係団体 2024-08-08付）

　【帯広発】第７３回道高校農業教育研究大会、第２８回全国高校農場協会北海道支部大会が７月２５日からの２日間、帯広市内のとかちプラザで開かれた。全道から１３７人が参加。研究主題「持続可能な農業生産・社会形成に対応した農業教育の推進」のもと、四つの分科会を実施したほか講話やシンポジウムを通して、農業担当教員としての資質向上を図った。

　道高校長協会農業部会と全国高校農場協会、全国高校農場協会北海道支部が主催。

　初日には、農場協会と総合農学研究会の総会を開催。また、主題「持続可能な農業生産・社会形成に対応した農業教育の推進」のもと、生産技術・経営で原口悟教諭（富良野緑峰高）、環境技術・創造で人見高史教諭（帯広農業高）、資源活用・ヒューマンサービスで三浦創教諭（留寿都高）、農業運営で田村和之教諭（帯広農業高）が提言者を務め分科会を行った。

　２日目には、文部科学省初等中等教育局児童生徒課産業教育振興室教科調査官、国立教育政策研究所教育課程研究センター教育課程調査官の遠藤友治氏が「これからの農業教育」について講話。

　このほか「北海道の未来を支える農業人材の育成」の演題のもと、シンポジウムを実施した。パネラーを（株）なまら十勝野の小山勉代表取締役、ＹＵＩＭＥ（株）の江城嘉一取締役、東京農業大学生物産業学部自然資源経営学科の小川繁幸准教授。札幌テレビ放送（株）ＳＤＧｓ推進室の急式裕美氏がコーディネーターを務め、討論を交わした。

　この中で、新領域のアグリビジネスが誕生する現状で、農業経営体において求められる農業人材像が多様化する変化の激しい時代を生き抜いていくために、必要な農場人材育成の方向性を挙げた。

　食料の重要性を前提に、食料供給に至る過程のプロセスを明確にした上で、各作業に関わる人を意識することや、ドローンなど時代に即した学習を取り入れる必要性を訴えた。

(関係団体 2024-08-08付)