新しい時代の教育実現 オホーツク管内校長会研究大会(関係団体 2024-08-21付)
オホーツク管内教頭会教育研究大会
【網走発】オホーツク管内校長会(天野昌明会長)は16日、北見市内のホテル黒部で第52回教育研究大会を開いた。研究主題「未来を切り拓き ともに生きるよりよい社会を創り出す 日本人を育てる学校教育の推進~オホーツクの大地に誇りと愛着をもち、ともに未来を拓き社会を創造する子どもを育む学校経営の推進」のもと、全体会や分科会を通じて新しい時代の学校教育の実現に向けて研究を推進した。
開会式で天野会長は、教職員の服務規律保持に関わり、交通事故・違反が続く異常事態にあると指摘。「いま一度、教職員一人ひとりが自分事として強く認識するよう指導していこう」と呼びかけた。
学力向上では、全国学力・学習状況調査における自校の結果を分析し「成果と課題を明確にして、学校全体で今後の継続的な取組を進めていくことが重要」とした。併せて「オールオホーツクで学力向上を!」の具体的な取組を組織的・計画的に推進していくことを表明。「全ての教職員が課題を共有し、チーム学校で取組を進めていけるかが重要。校長がリーダーシップを発揮し、教職員と共に詳細な分析を行って課題を洗い出し、課題解決に向けた具体策を講じ、学校と家庭が連携しながら、学力向上に向かっていくことが肝要」と述べた。
来賓の桑原知己オホーツク教育局長が祝辞に立ち、①教師を取り巻く環境整備②特別支援教育―について要請。
①では「教師を取り巻く環境整備の最終的な目的は、学校教育の質の向上を通した全ての子どもたちへのより良い教育の実現」であることから「教師のこれまでの働き方を見直し、長時間勤務の是正を図ることで、教師の健康を守ることはもとより、日々の生活の質や教職人生を豊かにするなど、教師のウェルビーイングを向上させることが重要であり、教師がその高い専門性を大いに発揮し、子どもたちにより良い教育を行うことができるよう、教師の意欲と能力が最大限発揮できる勤務環境の整備をお願いする」と呼びかけた。
②では「近年、通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒が増加しており、一人ひとりの教育的ニーズに応じた適切な指導や支援を行うためには、法や国の基準に基づいた適切な学びの場の選択、見直しを進めるとともに、個別の教育支援計画の作成および活用を通じて、合理的配慮や適切な支援を受けられるようにするなど、さらなる特別支援教育の充実を図る必要がある」と指摘。「校長の皆さんには、自らの特別支援教育に関する専門性を高めていただくとともに、全ての教職員が子どもの特性に応じた指導や支援を行える専門性を身に付けられるよう、校内研修を位置付けるなどの組織的な取組の充実をお願いする」とした。
全体会では、桑原局長が講演。「教職員の勤務管理は校長の重要な職務権限であり仕事」であるとともに「教職員の身を守るためにも勤務管理が必要」であることを説明。関連法令やポイントを示しながら「しっかりとした知識を身に付けて勤務管理を厳しく行う」ことを求めた。また、個人情報の適切な管理を要請。教育長メッセージ「教職員の皆さんへ」の周知を呼びかけた。
このあと、分科会を行い、提言をもとにグループ協議を実施した。
各分科会の提言者と研究課題はつぎのとおり。=敬称略=
▼第1分科会 学校経営
▽菅原浩人(美幌町東陽小)
学校経営ビジョンの実現と活力ある組織づくりにおける校長の指導性~教師と子どもの笑顔と自信があふれる学校づくりの推進(小中一貫も見据えて)
▽山田雄輝(遠軽町安国中)
学校経営ビジョンの実現と活力ある組織づくりにおける校長の指導性~小中連携教育から推進した持続可能な学校経営ビジョンの構築
▼第2分科会 教育課程
▽大岩芳江(紋別市紋別小)
家庭や地域の特色を生かした教育課程の編成・実施と校長の指導性~学校運営協議会と共につくる社会に開かれた教育課程編成の取組
▽八木沼明博(北見市端野中)
学校段階等間の接続の推進を図る教育課程の編成・実施と校長の指導性~隣接した校舎の特性を生かした小中連携を進める学校づくり
▼第3分科会 指導・育成
▽三村尚広(網走市東小)
学校の教育力を向上させる研究・研修の推進と校長の指導性~内部資源と外部資源を有効活用した人材育成について
▽曽根秀彰(紋別市紋別中)
教職員の意識改革と協力して学校運営に参画する校内体制の充実と校長の指導性~「自分事」「協働」「自走するチーム」を目指す学校組織づくりと教職員の育成
▼第4分科会 危機管理・教育課題
▽秋山康則(北見市三輪小)
自立と共生の実現に向けた教育活動の推進と校長の指導性~学校全体で取り組む特別支援教育の推進と校長のマネジメント
▽飛澤浩幸(大空町女満別中)
児童生徒の命を守る学校安全における校長の指導性~校長の指導性は知識と経験、整理した情報を伝えること
(関係団体 2024-08-21付)
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