いじめ　積極的認知を　上川局主管　生徒指導研究協

（道・道教委 2024-09-02付）

　【旭川発】道教委は８月２８日、生徒指導研究協議会をオンライン開催した。上川教育局が主管し、管内の各校種から教員ら７０人余りが参加。いじめの積極的認知や、少年非行に対する警察と連携した対応の必要性などを学んだ。

　はじめに、生徒指導上の諸課題について協議した。「自校のいじめ防止の取組の現状と課題」「自校の不登校児童生徒への支援の現状と課題」をテーマに、参加者が発表し合い、解決すべき事柄を明確にした。

　続いて、教育局担当者が諸課題への対応法を説明。このうち、いじめについては積極的な認知に向け「行為を受けた児童生徒が苦痛を感じていない場合であっても、加害行為が人権意識を欠く言動である場合などには認知すること」などと伝えた。

　このあと、道警旭川方面本部生活安全課の阿部大介生活安全・少年係長が「少年非行の現状およびいじめの問題に対する考え方について」と題して講話した。

　管内の非行少年数は新型コロナウイルスの５類移行後は増加に転じ、現在はコロナ禍前とほぼ同水準と説明。近年目立つ少年の非行として薬物事案を挙げ「ことし、管内では大麻所持で２人を検挙した」と報告した。

　いじめ問題に対する警察としての考え方に触れ「個別に判断し対応するべきもので、私たちは相談者の立場で捜索に当たっている。学校に事実確認をすることもあるので理解と協力を」と要請。また、いじめを認知した際の警察への速やかな連絡を呼びかけたほか、児童生徒が日頃活用しているＳＮＳを教員も実際に使って知識を身に付けておくことの大切さも伝えた。

　講話のあとは、児童虐待や性の多様性およびヤングケアラーへの対応などをテーマに担当者が説明。最後に、参加者が協議会の内容を受けて冒頭に設定した課題の解決策を探り、今後への見通しを明らかにした。

(道・道教委 2024-09-02付)