道内公立学校の女性管理職 0.9P上昇 11・9%に 小・特で目標値の「15%」上回る(道・道教委 2024-08-29付)
道教委は道内公立学校教員における女性管理職の割合(4月1日現在、札幌市除く)をまとめた。全校種を合わせた女性管理職比は11・9%となり前年度と比べて0・9ポイント上昇。目標値の15%に近づいた。校種別では小学校が15・8%、特別支援学校が15・1%と目標値を上回っている。
道教委の女性活躍推進に基づく特定事業主行動計画(第2期)では、女性教職員が活躍するための数値目標や取組を設定しており、学校の校長、副校長・教頭に占める女性教職員の割合をいずれも7年度末までに15%とする目標を示している。
女性管理職の内訳をみると、校長の割合は0・9ポイント上昇し9・7%、副校長・教頭は0・9ポイント上昇し13・9%となった。
校種別にみると、小学校が15・8%、中学校が8・2%、高校が5・9%、特別支援学校が15・1%となり、前年度と比べ小学校で1・6ポイント、特別支援学校で1・3ポイントと大きく上昇した。
中学校・高校で女性管理職の割合が低い状況について道教委は、女性職員の割合が低いことを要因と分析した。
公立学校教員に占める女性教職員の割合は小学校が53・2%、特別支援学校が51・7%と過半数を占める一方、中学校は35・3%、高校は20・5%と差が生じている。
◆ミドルリーダー確保 視野広げる機会を
道教委は26日、道女性教職員活躍推進会議をオンラインで開催。校長会、女性管理職、市町村教委の代表者が出席し、女性が活躍できる環境整備や管理職となる人材の確保に向けて意見を交わした。
女性管理職の確保に向けては、ミドルリーダーを育成・確保する働きかけや学校全体に視野を広げる機会・役割が必要とする意見が上がった。
また、学校経営に参画するポストのほか、研究団体の役職を経験することで自信を持たせる大切さが指摘された。
育児休暇・育児休業の取得促進に向けては、管理職からの積極的な説明や人員体制が必要とし「職場に負担をかけることなく、安心して制度を活用できるPRと体制整備を」「時間講師や専科教員の活用など様々な方策を示し、周りの教員が支える工夫が必要」と意見した。
母数となる教員確保のため、働き方改革の取組の進捗状況について、学生・社会全体に発信するよう提案した。また、晩婚化の影響を考慮した人事上の配慮を求めた。
学校施設の管理・修繕に教育委員会の施設担当者が対応している事例も報告され、行政による支援体制の必要性をあらためて確認した。
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道女性教職員活躍推進会議
(道・道教委 2024-08-29付)
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