音更高 MA+CHプロジェクト 地域人材や他校種と連携 小中高で連続性ある学びを(道・道教委 2024-08-28付)
【帯広発】道教委の北海道MA+CHプロジェクト(地学協働まちづくり推進事業)の指定を受けている音更高校(重堂法人校長)は、3ヵ年計画の初年度に当たり体制整備に力を注いでいる。音更町内小・中学校の地域学校協働活動を支える町教委地学連携担当課の協力を得て、地域人材や他校種との連携の幅を広げる。重堂校長は「小中高が一体となった連続性のある活動によって、学びを地域・社会に生かす意識を育てたい」と期待する。
同校はスクール・ポリシーのうち、育成を目指す資質・能力に「自ら学ぶ」「自ら行う」「自ら鍛える」の3点を挙げ、教育課程の編成および実施に向けた方針の一つに「地域をステージとした探究的学びの推進」を掲げている。
事業推進に当たり「音更に学び、音更を愛し持続可能な社会づくりに貢献する人材の育成」を目標に設定。校内の企画委員会において、管理職、学年主任、分掌部長が取組内容等を検討している。
3ヵ年計画の初年度は体制づくりに重きを置く。コンソーシアムの設立に加え、7年度から学校運営協議会を導入する見込み。地域人材や小・中学校とのつながりを構築し、探究的な学びや活動の幅を広げようと、音更町教委と連携。コーディネーターには町教委経験者を選定する予定だ。
音更町教委は4年度、町内小・中学校の地域学校協働活動の充実に向けて、生涯学習部内に地学連携担当課を新設した。同課では小・中学校の教育活動に協力が可能な地域人材や活動内容を集約し、人材リストを各校に配布。公的機関や企業、個人等の約100者が登録し、自然科学や食農、環境、金融経済など、多種多様な分野において出前授業や現場見学等を可能としている。
同校は町教委作成の人材リストをもとに活動の幅を広げている。ことし7月に実施したキャリアデザインセミナーでは参加企業数が増加。大森洋臣地学連携担当課長は「高校と連携することで、地域との新たなつながりが生まれる。今後も連携を通して協力者の幅を広げられたら」と期待する。
また、同校はふるさと教育、消費者教育、主権者教育の3本柱で活動を推進。3年生「地域資源活用」では、観光パンフレット制作、新商品開発などによって、地域の良さを再発見しながらPR活動に励んでいる。
1年生「家庭基礎」では契約・カードローンに関する授業、「公民」では道選挙管理委員会の協力によって体験的な選挙学習を行う予定。町内小・中学校では、模擬選挙による主権者教育、消費者教育教室による経済的教育を中心とした「シチズンシップ教育」を推進しており、高校も同様に地域の協力を得て学習を進める。
重堂校長は「学校管理職が2、3年で代わる中、将来を担う人材を育てるためには、地域や社会に根付いた取組が重要」「小中高が一体となった連続性のある活動によって、学びを地域・社会に生かす意識を育てたい」と力を込める。
(道・道教委 2024-08-28付)
その他の記事( 道・道教委)
道教委が部活動改革推進本部 持続可能な地域クラブへ 石塚氏 自治体支援で助言
道教委は27日、道庁別館で本年度1回目となる部活動改革推進本部会議を開催した。スポーツデータバンク㈱代表取締役の石塚大輔氏が「学校部活動を取り巻く環境と地域クラブ活動の推進」と題して講演。...(2024-08-30) 全て読む
道内市町村 休日の地域クラブ活動 運動37%、文化9%で実施 協議会設置、ニーズ調査など進展
道教委は、札幌市を除く道内178市町村における部活動の地域移行に係る取組状況(6月1日現在)をまとめた。休日の地域クラブ活動の実施率はスポーツ系が37・6%、文化系が9・6%。半年前と比べ...(2024-08-30) 全て読む
道 6年度学校基本調査速報値 15校減2736校に 義務教育学校3校増29校
道は28日、6年度学校基本統計調査(学校基本調査)の本道分速報値を公表した。道内の学校(園)数は前年度と比べ、15校少ない2736校、在学(園)者数は1万642人少ない57万1656人。一...(2024-08-30) 全て読む
道内公立学校の女性管理職 0.9P上昇 11・9%に 小・特で目標値の「15%」上回る
道教委は道内公立学校教員における女性管理職の割合(4月1日現在、札幌市除く)をまとめた。全校種を合わせた女性管理職比は11・9%となり前年度と比べて0・9ポイント上昇。目標値の15%に近づ...(2024-08-29) 全て読む
道研 6年度導入の探究省察型研修 自己分析し応用力向上 集合型で学校管理職研修
道立教育研究所が本年度新たに導入した探究省察型研修が始まっている。27日から4日間、集合型で行われている「学校管理職研修2~これからの時代に求められる管理職の資質能力」には、道内の校長・教...(2024-08-29) 全て読む
独自にいのちとココロ守る研修 管理職向けに遠隔研修 全教職員対象オンデマンドも 釧路局
【釧路発】釧路教育局は本年度から、独自事業として「児童生徒の“いのち”と“ココロ”を守る研修事業」を展開している。管理職を対象に事例検討などを行う遠隔研修と、全教職員対象のオンデマンド型研...(2024-08-28) 全て読む
個人情報適切に管理を 渡島局 管内教育長会議
【函館発】渡島教育局は19日、渡島合同庁舎で管内市町教育委員会教育長会議を開いた。オンラインを含め、11市町教委の教育長が参加。個人情報の適切な管理に向けた周知など、企画総務課および教育支...(2024-08-27) 全て読む
道教委 道都市教委連文教要望回答 部活動 地域移行 財政支援を要請 全市町村で体制整備支援
道教委は、道都市教育委員会連絡協議会(山根直樹会長)、道都市教育長会(同)による7年度の文教施策に対する要望に対する回答をまとめた。部活動の地域移行に向けて、国費予算要望の重点事項に位置付...(2024-08-27) 全て読む
渡島局 実習船航海士育成へ 資格取得 費用 乗組員負担を軽減 道内水産高の実習体制維持
【函館発】渡島教育局は本年度、実習船に従事する航海士の育成に向けた取組を開始した。総務省の認定制度を活用することで、乗組員が資格取得に要していた費用等の負担を軽減。気軽な受講体制を構築する...(2024-08-27) 全て読む
道教委 教育支援委員会向けに オンデマンド動画制作 学びの場検討の留意点等紹介
道教委は、オンデマンド動画「教育支援委員会において学びの場を検討する際の留意点等について」を制作した。特別支援学校を就学先と判断する際に誤解しやすい点や子どもの教育的ニーズを整理する際に留...(2024-08-27) 全て読む