道教委、道高校長協会等が懇談会　外部人材で道立校支援へ　教頭候補者確保へ取組推進

（道・道教委 2024-09-02付）

道教委、道高校長協会等と教育懇談会

　道教委と道高校長協会（宮澤一会長）、道高校教頭・副校長会（成田豪会長）、道公立学校事務長会（鈴木貴之会長）との７年度文教施策要望に係る教育懇談会が８月２７日、札幌市内の道第二水産ビルで開かれた。道教委は、部活動指導員の配置やスクールカウンセラー等活用事業の充実に向け、一層の財政措置を国に要望するほか、ＩＣＴの技能や知見を有する外部人材による道立学校支援を検討していく意向を表明。管理職人事に関して、本人の意向に配慮した人事に努め、教頭候補者の確保に向けた取組を進めていく考えを示した。

　開会に当たり、道教委の山城宏一学校教育局指導担当局長があいさつ。７月に策定した「北海道総合計画」に触れ、教育・学びに関する目標「豊かな学びの機会を通じて未来を担う人材を育む」の実現に向け、道教委と校長会をはじめ、各会が密接に連携し、一体となって取り組んでいく重要性を示した。

　３団体を代表してあいさつした宮澤会長は「子どもたちが安全・安心に学習できる環境づくり、教職員が働きやすい学校現場づくりに関して現場の声に耳を傾け、国への要望、道独自の取組等を推進し、可能なことから計画的に実現していただきたい」と求めた。

　引き続き、３団体の担当者が重点要望事項１０点を中心に説明し、道教委関係課が回答した。

　働き方改革に関しては「専門的な知識や経験を有する部活動指導員の配置に係る財政措置を国に要望していく」と回答。また、スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー活用事業の配置拡充や補助事業の充実に向け、一層の財政措置を講じるよう要望していく考えを示した。

　教育の情報化のための環境整備については「ＩＣＴ支援員の配置に係る財政措置のさらなる充実を国に要望するほか、ＩＣＴの技能や知見を有する外部人材による道立学校への支援を検討していく」と答えた。

　普通教室等への空調設備の整備に関して「校舎の老朽化に伴う大規模改修工事等を実施する学校から整備に着手できるよう必要な予算確保に努めていく」と回答。大規模工事等については、築年数、老朽化の状態、公立高校配置計画などの状況を踏まえ、計画的に実施していく考えを示した。

　学校事務の改善では「引き続き、道立学校事務室の課題等を把握し、事務の効率化や省力化、職場外研修の充実、配置の在り方の検討など、人材育成に関する道立学校事務室へのサポート体制構築に努めていく」と回答した。

　教職員加配の拡充については「国による定数改善が必要」との認識を示し「定数措置の拡充を引き続き国に要望していく」とした。

　教職員人事に関わっては「今後、段階的な定年年齢の引き上げに対し、改正した取り扱いで対応するとともに、随時状況を把握し、適切な配置となるよう対応していく」と回答。

　管理職人事に関しては、管理職人事調書の「取り組みたい業務」「勤務地の希望」など、本人の意向に配慮した人事に努め、教頭候補者の確保に向けた取組を進めていく意向を示した。

(道・道教委 2024-09-02付)